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風太が風鳥亭のお金の取り分を増やすことに反対した理由は何でしょう? - 朝ドラ『わろてんか』54話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年12月2日放送の54話は風太が「てん」たちと対立した?という回でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

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『わろてんか』第9週「女のかんにん袋」

www.nhk.or.jp

 

2017年11月27日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第9週「女のかんにん袋」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は48話終盤から大正3年(1914年)に移っています。本作のヒロイン「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は、「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と結婚をして北村姓「北村てん」となり、「隼也(しゅんや)」という名前の男の子もいます。

現在「てん」は大阪・天神にある寄席小屋「風鳥亭(ふうちょうてい)」の御寮人さん(ごりょんさん)として家事と育児と仕事で忙しい毎日を贈っています。先代の御寮人さん「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」は48話でアメリカへと旅立ちました。何やらやりたいことがあるそうで、何をしているのかは後々わかるのでしょう。

現在は夫婦と、「てん」の実家「藤岡屋」の女中であった「トキ(演:徳永えり)」、元席主の「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」、藤吉の芸人時代からの仲間「キース(演:大野拓朗)」や「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」、「岩さん(がん・さん、演:岡大介)」、「アサリ(演:前野朋哉)」は芸人として舞台に出つつも小屋での仕事もこなしてくれています。

 

 

「てん」の堪忍袋の緒が切れる

現在の風鳥亭は盛況で「てん」たちは大忙し。席主(亭主)の藤吉は元僧侶の太夫元(芸能事務所のようなもの)「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」からの取り分を、これまでの4分から5分にしてもらうべく、店舗を増やして業界での立場を上げようと考えています。

そのために新しい寄席小屋を探し持ち主と交渉をして……と日々街を駆け回っています。「てん」としては店を広げるよりも今ある風鳥亭と、そこで働いている人をもっと大事にしてもらいたいと考えていますが、結局は自分と息子の隼也をおざなりにしていることが寂しいのです。

隼也の初節句のため兜を購入することになっていましたが、藤吉は仕事の忙しさのために毎度忘れてしまい、「てん」がそれを注意すると藤吉が「兜を買ってくれば良いのだろう」と捨て鉢に言うものですから、そこでついに堪忍袋の緒が切れてしまいました。

兜のことは確かにそうだけどそういうことではない、本質のところが全く理解できていない藤吉にイライラが爆発したのです。

 

 

雨降って地固まる?

以降、「てん」は藤吉と一切口を利こうとせず、藤吉から話しかけられても元席主で今は従業員として働く「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」を通訳代わりに、彼を通してしか会話をしようとしません。

自分としては家族のためキースたち芸人のため、従業員のために寄席小屋を増やそうと東奔西走しているのにその態度は何だと、藤吉も怒ってしまい、夫婦関係が悪化の一途を辿ります。

そこでキースとアサリ、トキたちで、「てん」と藤吉の2人の仲を取り戻すためにも、隼也のための初節句のお祝いの準備をしてあげます。仲間たちの心遣いを感じ取った2人は、お互いがお互いのこれまでの言動を反省し、互いに謝っていました。

藤吉はあまり焦って事を急がず、「てん」や隼也がいてくれたからこそ頑張ってこれたのだと改めて感じたようですし、「てん」も藤吉のことを信じていこうと改めて思ったようです。愚痴も溜めずにそのときに言おうと。堪忍袋はもう要りません。雨降って地固まるですか。

 

 

風太とリリコは映し鏡

「てん」の従兄で藤岡屋の手代であった「武井風太(たけい・ふうた、演:濱田岳)」は、現在寺ギンのところに厄介になり、彼の下で働いています。巷の面白そうな芸人を探し出し自分のところで働くよう買い取る仕事を任されています。

風太は藤岡屋の手代でしたが暇をもらっています。暇をもらった理由はどうやら「藤岡しず(ふじおか・しず、演:鈴木保奈美)」から暖簾分けの話をもらったことが原因にあるようです。

丁稚から働いていた人間が暖簾分けされるというと、本来なら大層めでたいことです。独り立ちですから。しかし、暖簾分けをするということは嫁を取るということでもあって、風太は子供の頃から「てん」のことが好きだから二の足を踏んでいるのでは、とリリコに図星を指されていました。

どうしてリリコがそれをわかったかというと、自分は風太の映し鏡だからだと言っていました。確かに、リリコも藤吉のことが子供の頃からずっと好きで彼の側に居続けた人です。一時期は彼の元を離れて東京に行きましたが、女義太夫を辞めて戻ってきてしまい、現在は風鳥亭で隼也の子守をしています。

女義太夫を辞めた理由は藤吉の側にいたいからだとは言っていなかったと思いますけど、逆説的に、リリコが風太の映し鏡であるなら彼女が東京から大阪に戻ってきた理由もまた藤吉にあることになります。藤吉は「てん」と結婚をしているのですから、正直に側にいたいからだと言えなかったこともあるでしょう。

風太に話を戻すと、風太は以前藤吉と口論になったときに藤吉から寄席のことを知らないくせに口出しをするな的なことを言われています。その言葉がきっかけになって、彼は寺ギンの元に身を寄せ、寄席や芸のことを学び始めているようでした。現在のところ藤岡屋を辞める意思を持っています。

風太とリリコは何だかくっ付きそうな気配がしていますね。似た者同士ですし急速に距離が近づいた感があります。風太はトキとくっ付くのかと思っていましたが、今週の流れを考えると線は薄くなっているように思います。

 

 

風太が取り分を増やすことに反対した理由は?

仲直りをした藤吉と「てん」、そのときちょうど寺ギンが自分の取り分の金を受け取りに風鳥亭を訪れていて、寺ギンに付き添って風太も来ていました。「てん」たちはそのとき初めて風太が寺ギンの元で働いていることを知ります。

「藤吉」は寺ギンに対して、寄席小屋を新たに増やしたことでその分これまでの倍寺ギンお抱えの芸人を寄越してもらうこと、金の取り分を4分6分から5分5分にしてもらうことを交渉しました。

寺ギンは芸人の派遣を倍にすることはすぐさま了承し、取り分に関しては風太にどうするか彼の意見を聞いていました。風太は風鳥亭の寄席小屋が増えたからといってこちらの取り分を減らす(風鳥亭の取り分を増やす)理由はないなと言って反対、寺ギンは風太の意見に大いに満足して帰っていきました。

トキはあんたはどっちの味方やなどと風太を責めていましたが、風太がどうして取り分を変えることに反対したのか? その点はドラマでは描かれていません。どうして風太は大好きな「てん」が有利になるように発言をしなかったのでしょう? 「てん」は好きだけど藤吉は嫌いだから?

 

風太が藤吉たちの取り分増に反対した理由は、おそらくですけど、風太は風鳥亭の取り分を増やすことに反対したのではなく、「てん」たちが寺ギンからこれまでの倍の芸人を派遣してもらおうとしていることに反対したのだと思います。

派遣する人数を倍にするということは、今まで以上に寺ギンへの依存度が増すことになります。寺ギンなくしては経営が成り立たない状態になれば、今後風鳥亭のお金の取り分が減ることがあっても増えることはないでしょう。寺ギンの言い成りになる危険が増し、主従関係はより明確になるはずです。

そうならないためには寺ギンへの依存から脱却することが今、風鳥亭に最も求められていることだと風太は感じたため、反対することで「てん」たちに分からせようとしたのではないか、と私は思っています。

それを寺ギンにバレないように伝える必要がありましたから、風鳥亭の取り分を増やすことに反対することで伝えようとしたのかなと。この目先の損得にとらわれない視点は、風太の愛情があったればこそかもしれないですね。自分が嫌われてでもという。

 

 

おわりに

風太とリリコが一緒になって欲しい気もしますし、風太にはトキが合っているような気もしますし……悩みますね。私が悩んでも仕方がないんですけど。

第10週は「笑いの神様」です。藤吉は新しい芸人を見つけようとしているみたいでした。風太の目論見通り?

 

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