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喜楽亭文鳥役の笹野高史さんが落語「時うどん」を好演。落語経験者なのでしょうか? - 朝ドラ『わろてんか』42話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年11月18日放送の42話は文鳥の「時うどん」が演じられました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

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『わろてんか』第7週「風鳥亭、羽ばたく」

www.nhk.or.jp

 

2017年11月13日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第7週「風鳥亭、羽ばたく」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は幼少期が明治35年(1902年)でしたから、第6週現在はそれから10年後、明治45年ほどでしょうか。

本作のヒロイン「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。「てん」は幼少期に京都の「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と、藤吉の実家のある大阪は船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へと駆け落ちしました。

しかし、「てん」は藤吉の母で店を切り盛りしている「ごりょんさん(御寮人さん)」こと「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」から嫁とは認めてもらえず、女中として北村屋で働くことになりました。

ライベル店に番頭を引き抜かれて店の経営が傾きかけたところへ、藤吉が多額の借金をこさえたことが決定打となり、北村屋は店を畳むことになります。藤吉と「てん」と「御寮人さん」の3人は藤吉の芸人仲間「キース(演:大野拓朗)」だったか「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」だったか忘れましたが、彼らから売れない芸人が暮らす貧乏長屋を紹介され、そこに住まうことにしました。

藤吉は「てん」からの勧めで寄席小屋の経営に乗り出し、大阪・天神にある閉店している寄席小屋を見つけ、主の「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」を説得して何とか譲り受けることになりました。

手に入れたと思われた寄席小屋は、元僧侶の太夫元「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」に横取りされそうでしたけど、儀兵衛から500円を借りて、寄席小屋を買い取る形で解決しています。

 

 

喜楽亭文鳥「時うどん」

「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」から大阪お笑い界の大御所で伝統派の「喜楽亭文鳥(きらくてい・ぶんちょう、演:笹野高史)」を勧められ、「風鳥亭」への出演交渉をしました。

当初は文鳥一派の落語家の出演をお願いして一度は断られたものの、「てん」の機転によって文鳥を驚かせ、その礼にと一度きりではありますが文鳥自身が出演することになりました。

栞はそのことを喜び、さらなる一手も打つことにします。一手とは文鳥が「風鳥亭」で高座を演じることを新聞の記事に載せてもらうことです。

当日、「風鳥亭」は小屋の外まで人が溢れるほどの盛況ぶりで、中には新聞各社の記者もこぞって訪れています。記者の中にはかつて藤吉の許嫁として御寮人さんが家に連れてきた「てん」のかつてのライバル「杉田楓(すぎた・かえで、演:岡本玲)」の姿もあります。

文鳥が高座に上がると、演じた演目は「時うどん」でした。藤吉が文鳥の落語で一番好きだという前座噺です。文鳥は本来、人情噺が得意だそうですが藤吉の言葉を聞いて時うどんにしたのでしょう。

文鳥の落語はたいそう受けていて、会場は笑いに包まれていました。それを見た藤吉も目に涙を浮かべています。こういう光景を見たかったのですよね。

落語を演じ終え、文鳥の楽屋に挨拶に伺う藤吉と「てん」。文鳥には「うどんは温かいうちはええが冷めたら不味い。寄席もおんなじや。一時盛り上がったからといって繁盛する訳やない。さぁここからどうやって味付けいくかはあんたらのこれやで」と右手で左腕を叩きました。腕次第だと。

 

 

落語「時うどん」

前回の感想記事で書いた「時うどん」の説明は以下のとおりです。

兄貴分と弟分の2人がいて、うどんを食べたいけど2人で持ち金を合わせてもお金が足りず、それでも食べに行きます。兄貴分は食べ終わり勘定を支払う際に、お金が細かいからと「一、二、三、四、五、六、七、八……」と数え始め、数えている途中で今何時だと店主に聞くと店主は「九つです」と答える、兄貴は続けて「十、十一……」とサバを読んで足りない金額分をちょろまかすのです。それを見た弟分も同じことをやろうとして……という落語ですね。

弟分はちょっとマヌケなというかお馬鹿な性格をしているというところが味噌です。

お金をちょろまかすために数を数えているのですから、時刻が自分で数えた数より上でなければ(時刻より下の数の時点で時間を聞かなければ)ならないのに、時刻より上の数まで読み上げてから店主に時間を聞いてしまうのですね。例えば六まで数えたのに時刻が四つなら、次に五つから数え始めねばならず、こちらが損をします。

 

 

楓は職業婦人

藤吉たちが一段落つきお茶をしているところに、楓が訪れ「てん」と話していました。何でも楓は今現在、「毎報新聞(まいほう・しんぶん)」という新聞社の記者をしていて、職業婦人として働きながら歌人を目指しているそうです。

文鳥に関する記事を書くから楽しみにしていてな、という楓の言うとおり、翌日の毎報新聞には文鳥のことが大きく取り沙汰されました。他の新聞者もこぞって記事にしていましたが、毎報が一番大々的に取り上げてくれていたようです。

 

 

栞の策略

「風鳥亭」には栞が来ており、これほど大きく取り上げられたなら大阪中の話題を呼ぶ、こうなると居ても立っても居られない男がいるはずだと言います。

栞が予言した通り、一人のある人物が「風鳥亭」を訪ねてきました。その人物は「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」でした。文鳥たち伝統派と対立しているオチャラケ派の太夫元です。

文鳥に大きな顔をされてはたまらないと「風鳥亭」の専属になってやると言ってきました。経営危機に陥りかけていた「風鳥亭」としては、寺ギンお抱えの芸人が常に出演していることはありがたいことで、喜んで申し出を受け入れました。

しかし、その代わり取り分は七分三分だ、と寺ギンは言ってきました。7が寺ギンで、藤吉たちが3です。呆気に取られている間に寺ギンは立ち去ってしまい、その割合で確定してしまったようです。

 

 

おわりに

それと「風鳥亭」の元席主、当時は「鶴亀亭」だったかと思います、「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」が雇ってくれと言ってあがりこんできています。経営が危ういときは顔を出さなかったくせに、評判になった途端に現れる……嫌な感じがしますね。

次週は第8週「笑売の道」です。御寮人さんが「風鳥亭」の経営に参画するみたいですし、儀兵衛さんの容態が悪くなりそう、というか調子が良くないことを「てん」が知ってしまうようです。

今回の42話は文鳥を演じた、笹野高史さんの好演に尽きますね。笹野さんの「時うどん」、よくもあそこまで仕上げてきたなと感動もしましたし驚きもありました。落語の経験者なのでしょうか?

 

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