毎週水曜日19:30から放送されているNHKの生活情報番組『ガッテン!』、2017年11月15日の放送は「コレステロールの新事実 一番注意すべきはコレだ!」として、「コレステロール」について特集していました。
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NHK『ガッテン!』
NHKの生活に役立つ情報番組『ガッテン!』、2017年11月15日の放送は「コレステロールの新事実 一番注意すべきはコレだ!」として「コレステロール」を特集していました。
動脈硬化を起こして血管をボロボロにし、心筋梗塞や脳梗塞の原因ともなると言われているコレステロールというと、「善玉」と「悪玉」の2種類があることは皆さんご存知と思います。今回の『ガッテン!』では善玉でも悪玉でもない「第3のコレステロール」と呼ばれるものがあるのだよという話でした。
第3のコレステロール「レムナント」
健康診断を受けた後に手元に届けられる検査表、この中のコレステロールの欄を見てみると、「総コレステロール」と「HDLコレステロール」と「LDLコレステロール」の値が記載されていることがほとんどと思います。
HDLが私たちがよく「善玉コレステロール」と呼んでいるもので、LDLが「悪玉コレステロール」です。
検査表を持っている方はぜひ確認していただきたいのですが、このHDLコレステロールとLDLコレステロールを足しても、総コレステロール値とは一致しないのです。つまり総コレステロールにはHDLとLDLの他のコレステロールも含まれた値ということ。
ではその悪玉でも善玉でもないコレステロールは何なのかというと、それが「レムナントコレステロール」と呼ばれるものだそうです。レムナントとは「残り物」の意味と言っていました。
実は以前からコレステロール値に問題がない人にも、動脈硬化が原因とされる心筋梗塞や脳梗塞の患者さんがいることが知られていたのだそうです。それはどうしてなのかと研究が進められたところ、どうやらこのレムナントコレステロールが悪さをしているようだとわかったそうです。
ある研究によると、これはウサギを使った実験だそうですが、血管に入り込んでいたコレステロールのおよそ70%がレムナントコレステロールだったということです。白血球の一種「マクロファージ」はこのレムナントが大好物で、悪玉よりも4倍も多く取り込むそうです。どんどん食べてどんどん死んで動脈硬化に近づいていきます……。
この残り物と名付けられたレムナントが動脈硬化を起こしているのではないかと言われています。
non-HDLコレステロール
レムナントコレステロールと悪玉コレステロールを合わせた、私たちの血管に悪さをするコレステロールのことを「non-HDLコレステロール」と言うそうです。
nonは否定ですから「HDL(善玉)ではないコレステロール」という意味です。
non-HDLコレステロールを導く計算方法
先程は健康診断の検査表には総コレステロールとHDLコレステロールとLDLコレステロール、言い換えると総合値と善玉値と悪玉値しか表示されていないと書きました。
しかし、その3点だけ記載されている状態からでも計算によってnon-HDLコレステロールの値を導き出せる、と番組では紹介していました。
計算式は簡単で「総コレステロール−HDL(善玉)コレステロール=non-HDLコレステロール」です。
計算から導き出せた答え、つまりnon-HDLコレステロール値はどのくらいから危険かというと「150mg/dl以上」です。150-169mgがやや危険、170mg以上が危険と基準値が設定されているとのこと。
ちなみに、スタジオゲストのお笑いコンビ「キャイ~ン」の「天野ひろゆき」さんは、non-HDLコレステロール値が211ありました。
non-HDLコレステロールを下げる方法?
この私たちの血管に悪さをすると言われる悪玉とレムナントの両コレステロール、これを食事で減らすことができる方法があります。それは食事と運動です。
食事は大豆類や野菜の食物繊維、それと何より「魚」が勧められていました。「サバ(鯖)」や「イワシ(鰯)」などの青魚に多く含まれるEPA(不飽和脂肪酸)は血液をサラサラにする効果に加えてレムナントコレステロールの増加を抑える働きがあることがわかってきました。
一方で肉の脂は悪玉コレステロールを増やす原因になるので摂り過ぎには注意しましょう。
また、善玉コレステロールを増やすことも重要で、こちらはウォーキングなどで1日30分の有酸素運動を週3日行うことが勧められていました。運動の強度は「息が軽く弾む程度」で良いとのこと。
おわりに
ということで怖い怖いコレステロールの話でした。non-HDLコレステロールが上がる傾向になる人は「肥満気味」「中性脂肪が高い」「糖尿病」の人でしたから、そこからも食事と運動が改善への近道になりそうだと感じさせます。
番組で、non-HDLが高い方3名に魚中心の生活を2週間続けてもらっていましたが、軒並み値が改善されていましたから、今日から始めれば月末には改善されているかもしれません。
年末年始はどうしても飲み食いが多くなりがちですから、そのためにも今から改善させておくと良いかもしれないですね。