ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

ディスディスブログ

アサリが逃亡!アサリ役の前野朋哉さんが『あさイチ』に出演して謝罪会見をしていました - 朝ドラ『わろてんか』40話の感想

スポンサーリンク

NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年11月16日放送の40話はアサリの野郎が逃げました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第7週「風鳥亭、羽ばたく」

www.nhk.or.jp

 

2017年11月13日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第7週「風鳥亭、羽ばたく」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は幼少期が明治35年(1902年)でしたから、第6週現在はそれから10年後、明治45年ほどでしょうか。

本作のヒロイン「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。「てん」は幼少期に京都の「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と、藤吉の実家のある大阪は船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へと駆け落ちしました。

しかし、「てん」は藤吉の母で店を切り盛りしている「ごりょんさん(御寮人さん)」こと「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」から嫁とは認めてもらえず、女中として北村屋で働くことになりました。

ライベル店に番頭を引き抜かれて店の経営が傾きかけたところへ、藤吉が多額の借金をこさえたことが決定打となり、北村屋は店を畳むことになります。藤吉と「てん」と「御寮人さん」の3人は藤吉の芸人仲間「キース(演:大野拓朗)」だったか「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」だったか忘れましたが、彼らから売れない芸人が暮らす貧乏長屋を紹介され、そこに住まうことにしました。

藤吉は「てん」からの勧めで寄席小屋の経営に乗り出し、大阪・天神にある閉店している寄席小屋を見つけ、主の「亀井庄助(かめい・しょうすけ、演:内場勝則)」を説得して何とか譲り受けることになりました。

手に入れたと思われた寄席小屋は、元僧侶の太夫元「寺ギン(てら・ぎん、演:兵動大樹)」に横取りされそうでしたけど、儀兵衛から500円を借りて、寄席小屋を買い取る形で解決しています。

 

 

喜楽亭文鳥

前回39話で、「伊能栞(いのう・しおり、演:高橋一生)」が藤吉と意気投合したのか仲が良くなり、藤吉と一緒に千鳥足で「てん」たちの住む貧乏長屋にやって来ました。

酔いから醒めて長屋を後にする際、栞は「てん」に対して、寝ている藤吉に大阪お笑い界の大御所で伝統派の「喜楽亭文鳥(きらくてい・ぶんちょう)」師匠を訪ねてみると良いとアドバイスを残しています。

翌朝、「てん」が籐吉を起こすと1枚の紙を見せます。藤吉が紙を見ると、それは文鳥の独演会のチラシのようでした。チラシの中央には大きく「喜楽亭文鳥」の名前と独演会の演目、料金、会場が書かれていて、紙の下部には「後援 伊能製薬株式会社」と書かれていました。

何とというかやはりというか、文鳥と栞の実家の伊能製薬とはつながりがあったのですね。

藤吉は会ってみないかと言われたという「てん」に、文鳥は落語の神様で自分がいちばん好きな落語家さん、どの面下げて会いにいけるというのだと慌てていました。

 

 

文鳥にたしなめられる

藤吉と栞の2人は文鳥の元を訪れました。ちなみに文鳥は「笹野高史(ささの・たかし)」さんが演じています。

2人は文鳥に通され対面すると、まず昔なじみの栞に挨拶をした文鳥、栞は挨拶の後に早速籐吉を紹介し、「風鳥亭」に文鳥の伝統派一派の噺家を出してもらえないかとお願いします。

文鳥は世間では伝統派オチャラケ派と盛んに対立を煽るが自分としてはどちらでも良いのだと、弟子の様子を窺いながら言った後、「風鳥亭」のような端席に一派の者を出演させることは良いのだが、その前のそもそものところ、藤吉が栞というツテに頼って訪れてきた姿勢そのものに言及していました。

寄席にはそれぞれその小屋の色がある。席主(寄席小屋の主人)は何年も何十年もかけてその色を作るのが仕事、あんた(藤吉)のところの色は何だ? その色を作ってから来るのが筋だと文鳥は言うのでした。

 

 

アサリ逃亡

文鳥から断られた藤吉は、「風鳥亭」に戻って「てん」を始め、キースや吉蔵、「アサリ(演:前野朋哉)」、「岩さん(がん・さん、演:岡大介)」たちの芸人たちに交渉失敗の報告をしています。噺家が誰も来てくれないのですからキースたちだけで場を持たせないといけません。

藤吉はキースたちに片っ端から噺家に声をかけてみるからそれまで頼むと言っていました。色を出せと言った文鳥の言ったことを彼は理解しているのでしょうか?

キースたちはこれまでタダ働きのようで、自分の生活のためにアサリは「風鳥亭」を逃げて他の寄席小屋に行ってしまったみたいです。アサリはお金にうるさいキャラクターだったと思いますから有り得る話です。

ただでさえ芸人不足なのにさらにアサリまでいなくなっては寄席の場を保たすことができず、吉蔵が持ち芸の「後面(うしろめん)」を何度も披露したり、後面のお面を前につけた「前面」という思いつきの新芸を披露したりして場を繋いでいました。

いや繋げられていないのですけど……ていうか前面となると普通にお面を被っただけです。

これから「風鳥亭」はどうなるのでしょうか。藤吉と「てん」はどうするのでしょうね。

 

 

おわりに

「てん」は昼間は「風鳥亭」で働き、家に戻って家事をし、夜は針子の仕事をし……と休み暇もなく働いています。藤吉は藤吉なりに頑張っているのでしょうけど、何の成果も上げられず、かといって家事を手伝う訳でもなく(時代的に男は家事をしないのでしょう)、現状では何もしていないのと同じように見えます。

ドラマが始まって以来ずっと藤吉は何もしていないし、できていない男として描かれているので、「てん」が何故籐吉を選んだのかといういちばん大切な理由付けが弱いドラマになってしまっているのですね。

『あさが来た』の新次郎のように、何を考えているのかわからない遊び人であっても、やるときはやる男、みたいなキャラクターならいざ知らず、藤吉は現状では魅力がないです。

「あさ」と新次郎は見合い結婚でしたから人を知った上での結婚はできていないので、ある程度仕方がない部分がありました。しかし、「てん」と藤吉はお見合いではなく恋愛です。といいますか結婚すら認めてもらっていない恋愛中の身です。そんな状態の「てん」を昼夜問わずに働かせているのですから、藤吉は相当に質が悪いです。

栞も何だかただの良い人になってしまっていますし……良いライバル関係というか、「あさ」と五代友厚、新次郎と五代友厚のような関係になると思っていたのですが……脚本家さんがこのドラマで何を描きたいのかが私には見えてきません。

アサリ役の前野朋哉さんが今日2017年11月16日放送のNHK『あさイチ』にゲスト出演していて、番組冒頭でアサリが逃亡したことを謝っていました。キース役の大野拓朗さんも出演していて賑やかなオープニングでしたね。