ディスディスブログ

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シールケの独り立ちの時。白髪になるほどのガッツの変貌ぶりにファルネーゼも絶句でした - アニメ『ベルセルク』22話「炎の旅立ち」の感想

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2017年4月8日土曜日02:25(金曜深夜)より、TBSにてアニメ『ベルセルク』2期が放送されています。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

目次

 

 

アニメ『ベルセルク』

berserk-anime.com

 

2017年6月17日の放送は第22話「炎の旅立ち」でした。2期10話です。先週は1期からの総集編が放送されていたので2週間ぶりの本編の放送です。

 

 

イントロダクション

胸のうちにくすぶる激情の炎に突き動かされ、終わりのみえない復讐の旅を続ける「黒い剣士」ガッツ。
彼の前に立ち塞がるのは、残虐非道な無法者、妄執に囚われた悪霊、そして敬虔なる神の使徒。
おぞましい人ならざる力を振るう敵に、鍛え上げ体と磨きぬいた技--人として力をもって、ガッツは戦いを挑み続ける。命を削りながらも。旅路の果てに何が待つのか。たとえはただ、“夜”の中にある。
目を凝らし、闇を見つめよ--!

こちらが1期のイントロダクションです。作品のジャンルはダーク・ファンタジー

 

鉄塊のごとき大剣をふるい「贄」の運命に抗い続ける黒い剣士・ガッツ。失踪した愛する者・キャスカを追う彼は、やがて聖地アルビオンへの辿り着く。法王庁の教義に縛られてガッツを追うファルネーゼと従者セルピコ、ガッツの技を盗もうと同行するイシドロ、立ちはだかるモズグスら超越者たち。
数多の出会いや死闘を経て、ついにガッツはキャスカとの再会を果たすのであったか…。
激化する戦いに呼応するかのように、救いを求める人々の願いが聖地に渦巻く。その想い、その命は、世界が求めし存在・グリフィスの顕現をもたらした。それは、人と魔が交じり合う新たな世界の兆しでもあった!
長い激戦を切り抜け、アルビオンを後にするガッツ。大切なものを「喪失わない」と決意を固めるが、新たな試練、新たな戦い、そして新たな出会いが彼を待ち受けていた---。

こちらが2期のイントロダクションです。1期のまとめ的なテキストですね。

ちなみに私は原作未読です。

 

 

22話(2期10話)「炎の旅立ち」

21話で魔女「フローラ」の住む「霊樹の館」に大量の使徒が襲ってきました。使徒たちを率いる存在は主人公「ガッツ」の仇敵「グリフィス」に従う「ゾッド」と「グルンベルド」です。

フローラの危険を察知したガッツは、フローラの弟子の「シールケ」とエルフの「パック」、剣士見習いの「イシドロ」、元聖鉄鎖騎士団員「セルピコ」と一緒にフローラの救出に向かいます。ガッツが追い求め続けようやく再会できた女性「キャスカ」、キャスカの世話をしている元聖鉄鎖騎士団団長「ファルネーゼ」は森の中で待機です。

ガッツはクリフォトにおけるスランとの戦いで疲弊し、肉体ではなく幽体に深い傷を追っていました。鎧も破壊されたのでしょうか。そんな中クリフォトでガッツたちを助けた「髑髏の騎士」が再び加勢に現れ、ゾッドと対峙、ガッツは「グルンベルド」と対峙します。

グルンベルドに圧倒されるガッツ、本調子でない上に鎧もありません。グルンベルドのウォーハンマーによる打撃を「ドラゴンころし」の大剣で防ぐので精一杯、幽体の傷も肉体にまで現れてきます。

ガッツの危機を感じたシールケたちは、フローラが彼に渡そうとしていた「狂戦士の甲冑」をガッツに着させるために、館の中に入り宝物庫へと向かい、「念話の指輪」でガッツに語りかけて呼び寄せます。命辛々やって来たガッツに皆で甲冑を着させると、ガッツはそれまでの疲弊した様子が嘘のように動き始めました。

ここまでが21話です。

 

 

「狂戦士の甲冑」はガッツを蝕む

「狂戦士の甲冑」を着たガッツはグルンベルドを圧倒します。グルンベルドの左手にはめ込まれた盾を割り、ウォーハンマーの柄をひしゃげ、右肩に「ドラゴンころし」を深く斬り込みます。

戦闘の様子を見ているイシドロたちは、これまでも十分に超人的ではありましたが、今までとは異なるガッツの異様さのようなものを感じ取ります。

シールケは「あれはドワーフによって造られた呪物、『狂戦士の甲冑』です。あの甲冑を身に着けてその内に宿る禍々しいオドの流れに同調した者は、まさに鬼神と化します。あまりにも強い激情に駆られ、苦痛や恐怖を忘れてしまうのです」

「人間は己が肉体を傷つけないために無意識のうちに力の限界を定めています。痛みとは己の肉体の破壊を食い止めるための警告。痛みを失った人間はとてつもない力や俊敏さを発揮します。人体の限界を超えて命の危機と引き換えに」

「甲冑は折れた手足を補強しているんです。肉を貫き骨に食い込んで。以前のあの鎧の所有者はああやって全身に鋼の歯を食い込ませ、全ての骨が砕け、全て血が吹き出すまで戦い続けて絶命したのだと聞いています」と説明しています。やばすぎる代物です……やはりリミッター解除の役割があるのですね。

どうしてそのような危険な物をガッツに着させたのかと責めるイシドロですが、あの場面はそうするしか方法はなかったでしょうし、ガッツ自身が着ることを望んでいた節もありましたから仕方がないのかもしれません。

ガッツに意識を取り戻させようと、シールケは念話を通そうとします。しかしガッツのオドがあまりに激しく流れているため通じません。このままだとガッツは敵味方を問わず殲滅させるか、自ら絶命するまで戦い続けてしまいます。

 

 

グルンベルドが火竜形態へ変化

騎士同士の戦いで敗北を認めたグルンベルド。しかし、話が主のため、「光の鷹」の使徒の1人として負ける訳には行かないと人間形態から火竜形態へと変化しました。ドラゴンの頭部にドラゴンとは別にグルンベルドの顔がついている、何だか『真・女神転生Ⅲ』のアーリマンを想起させる頭部です。シジマ、氷川でしたっけ。

ドラゴンになったグルンベルドの尻尾による打撃も、ガッツは「ドラゴンころし」で受け止め、さらにグルンベルドの顔面に傷まで負わせました。「我が『こうぎょく(?)』の皮膚に傷を負わせるだと?! ……あり得ぬ」とグルンベルド。驚愕です。

「こうぎょく」とはどういう漢字を充てるのでしょう? 「紅玉」「硬玉」「鋼玉」「虹玉」「後玉」……「鋼玉」でしょうか?

グルンベルドの尾による一撃を受けたことで、ガッツは吹き飛ばされて全身から血が吹き出し、腕などはおかしな方向へひしゃげていました。ボロボロです。しかし、すぐに「狂戦士の甲冑」がガッツの怪我を補い、元の状態に戻っていました。元に戻ったと言っても甲冑の形が戻っただけで中身のガッツはボロボロのままです。身体中の骨という骨が砕けているはず……。

 

 

シールケによるガッツ救出 

ガッツの暴走を食い止めるべく、シールケが再び「幽界(かくりよ)」へと意識を飛ばして、激情に飲まれつつあるガッツの意識を連れ戻しました。

フローラが以前ガッツに施した護符が、ガッツの自我が崩れるのを防いでくれていて、さらにシールケの頑張りもあってガッツは意識を取り戻すことができました。自分が生きる目的「キャスカ」を思い出させることが大きなきっかけになっていましたか。

正気を取り戻したガッツは、全身傷だらけで、痩せ、頭髪には白髪が混じっていました。手が震えてもいました。まさに満身創痍、生命が削られたしまったかのようです。

 

 

フローラの最期

ガッツはイシドロたちと、離れた場所で身を潜めていたキャスカたちを襲おうとした使徒たちを倒します。そこで初めて甲冑の兜部分が外れ、仲間たちは上記のガッツの姿を拝むことになりました。

しかし、火竜グルンベルドが炎を吐きながらなおも迫ってきます。 そこに立ちはだかったのは「フローラ」です。フローラは青白い炎に身を包み、壁となってガッツたちとグルンベルド間を隔てるように立ちはだかります。最後の力を振り絞っての魔術のようです。

さすがの火竜形態のグルンベルドもフローラを打ち破ることができず、その隙にガッツたちは逃げることに成功しています。フローラとはここでお別れです。霊樹は焼け、焼け落ちれば霊樹の館のある領域も閉じられるとのことです。

 

 

おわりに 

後、1ヶ月ほどガッツは寝込んでいたようでした。シールケの魔法があるにせよ、全身が骨折をしていても1ヶ月ほどで治せるのですから凄まじい治癒力です。

一方、ミッドランド王国はクシャーン帝国との戦いが激化しています。どうやらグリフィスたち「光の鷹」はミッドランドに味方する流れになりそうです。グリフィスはゴッドハンドなのに王国に味方するのですね。私はてっきりミッドランドもクシャーンも関係なく全ての国を制圧するのかと思っていました。

2週間ぶりの22話でしたが少々急ぎ足に感じられました。フローラの最期、シールケとの別れのシーンはもう少し丁寧に描いていただきたかったです。シールケが振り返りつつ「さようなら、私の陽だまり」と言っていたあのシーンで22話が終わるように描いて良かったのではないかと思います。総集編などせずに。

時間的な制約とDVDなどの収録的な事情とで縮小せざるを得なかったのでしょうか。仕方ないと言えば仕方ないです。本末転倒な気がしなくもないですが。

 

ガッツは今後も甲冑を着て戦うのなら、必ずオドが持って行かれそうになる自分の内との戦いが待っているはずです。いつか甲冑を御せるときが来るのでしょうか。グリフィスと戦うときでもそれを制御できるのかどうか。

 

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