ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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Eテレ『ふるカフェ系 ハルさんの休日』「京都・吉田山」編のお店は「茂庵」さん。ヒノキがふんだんに使われ豪華で格式高い食堂棟でした

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毎週水曜日23:00-23:30にEテレで放送されている『ふるカフェ系 ハルさんの休日』、2017年4月5日から新シリーズが始まりました。

2017年5月10日に放送された新シリーズ第6回は「京都・吉田山  数寄者が作った風雅な山荘」です。

 

 

目次 

 

 

ふるカフェ系 ハルさんの休日 

www4.nhk.or.jp

 

今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。

こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。

ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。

台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。

当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。

ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。

 

 

京都・吉田山編のカフェは「茂庵」さん

 

www.mo-an.com

 

2017年5月3日に放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の2017年春シリーズ第6回「京都・吉田山  数寄者が作った風雅な山荘」編で、舞台となった古カフェは「茂庵」さんです。「もあん」と読むようです。

番組内では「大正末期『茶の湯』にゆかりのある山荘カフェ」と紹介されていました。

 

この素晴らしい環境と、茶の湯のかおりを伝える為に本来の「市中の山居」の意味を広義に捉え、茂庵のキャッチフレーズとしています。

「茂庵」さんのWebサイトにはこのように書かれていました。茂庵の言葉の意味もそういった意味になりそうですね。木々の生い茂る山の中にある、的な。

 

数寄者(すきしゃ、すきもの)は芸道に執心な人物の俗称。「数奇者」と書く場合もある。
現代では、本業とは別に茶の湯に熱心な人物、特に多くの茶道具を所有する人物として用いられる。

数寄者のWikipediaにはこのように書かれています。

サブタイトルにある数寄者の意味はこういうことですね。「茂庵」さんは元々は大正時代に創られた茶の湯のため場所だったそうです。

 

 

「茂庵」さんの場所と営業時間・定休日

今回ハルさんが訪れた「茂庵」さんの建っている場所は「京都府京都市左京区吉田神楽岡町8丁目」です。「京都大学」の東、「慈照寺(銀閣寺)」の西にある「吉田神社」の奥、「吉田山緑地」内、山頂近くに建っているようです。「大文字山」も近いみたいでした。「五山送り火」の。

Webサイトの「Access(アクセス)」ページに具体的なアクセス情報が載っていますので、私が下手に説明するよりそちらをご覧になった方が確実です。上記にWebサイトへのリンクを貼ってありますのでそちらからご覧になってください。

「神楽岡ルート」なるルートにのみ正式に入り口案内があるそうなので、初めはそちらから行くのが良さそうですね。京都駅などから市バスの5、17、203系統を乗り、「浄土寺バス停」または「銀閣寺道バス停」で下車し、徒歩15分と書かれています。

「茂庵」さんの営業時間は11:30-18:00で、ランチタイムは11:30-14:00、ラストオーダーは17:00、定休日は毎週月曜日で月曜が祝日の場合は営業し翌火曜日が振替休業になるとのことです。

放送直後は人がより集まるでしょうから注意をしたいところです。特に混雑が予想されるお昼前後に来店する場合は、お店と連絡を取ることを考えた方が良いかもしれません。予約は受け付けていないとのこと。空席情報をチェックしましょう。

 

 

「茂庵」さんは超豪華な食堂棟

「茂庵」さんの建物は、一見すると蔵のようにも見える2階建ての木造建築でした。

外観は、建物の土台には「基壇(きだん)」という、元々中国にあった格の高い寺院によく使われる石垣が使われ、屋根の端には「鴟尾(しび)」という、飛鳥時代には寺院に使われていた反り返る鳥の尾を模った豪華な屋根飾りが使われ、建物を支える柱には「懸造り(かげづくり)」という、本来は「清水寺」など山の斜面の建物を長い柱で支えるために用いられる伝統的な工法の柱が使われていました。見るからにお金がかかっていそうです。

内部は、店舗は建物の2階にあり、2階の天井の梁には「ヒノキ(檜)」の丸太がダイナミックにドーンと使われていて、床の板材全てにもヒノキが使われていました。言わずもがな、ヒノキは日本を代表する最高級の建築材です。凄い。

「茂庵」さんは、現オーナーのお祖父様にあたる方が、吉田山に茶室8棟と食堂棟を設計して建てさせたものの一つ、食堂棟をカフェとして使っているそうです。茶室2棟も修繕して茶の湯を楽しむ場として利用しています。

食堂棟の1階は元々厨房でしたが、現在カフェは2階のみで営業していると。「茶席のときの食堂棟、茶室とは異なり豪華な造りでおもてなしして、客を華やかな気分にさせたんだなぁ」とハルさんは言っていました。なるほど。

また、ハルさんは2棟の茶室のうち「静閑亭」も訪れていました。「静閑亭」でお茶の先生をされている方に案内してもらって。こちらは食堂棟の豪華さとはまた異なるアプローチで、名前の通り静けさが漂う趣きのある庵でした。ただ一点、天井の梁は曲木を絡ませていて、静閑とは少々異なる荒々しい印象を持ちましたが。恰好良かったですけど。

床の間が通所より高く設置されていて、これは建築当時の名残りで、当時は椅子と机を並べてお茶を楽しんだのだそうです。お茶を点てる人も客も。そのことを「立礼席(りゅうれいせき)」というそうです。

床柱の「アカマツの虫食い丸太」もなかなか味わい深かったです。綺麗な丸太を使うのではなく、あえて虫食いの丸太を熱処理して味合いを出したのものを使っていると。

 

  

「茂庵」さんの「湯葉のあんかけ丼」

ハルさんは「茂庵」さんで「抹茶」「落雁(らくがん)」「金平糖(こんぺいとう)」でお茶を楽しみました。

お茶の席ではないので作法は特にないのですが、お茶菓子が出された場合はお菓子から食べた方が良さそうです。ハルさんはお茶から飲もうとしていましたし、私もおそらくお茶から頂く行動を取りそうです。覚えておこうと思いました。

また、ハルさんは「月替りランチ」も食べていました。「湯葉のあんかけ丼」と「筑前煮」、「きんかんと黒豆の寒天」、「酢の物」、「味噌汁」だそうです。上品でオシャレなランチでした。

ハルさんは「カツオのお出汁がほんまええお味。何層にも重なった湯葉がふんわり、そこに粒粒のアラレと生姜が良いアクセント。よく思いついたなぁ」と湯葉のあんかけ丼の感想を述べていました。

しかしWebサイトを見ると、こちらは2月のランチメニューのようです。記事作成時の5月は食べられないでしょう。

5月は「みょうが寿司」と「さばの木の芽味噌」、「春野菜のごまクリーム」、「あさりのおすまし」その他一品、価格は1,500円とのこと。みょうが寿司が美味しそう。

他にも定番メニュー「ピタパンサンドセット」もあります。こちらは1,400円。

 

 

おわりに

何だか「茂庵」さんは私にとってはあまりに上品で豪華なので、私には高嶺の花すぎて行きたいとか食べたいとか思わなかったです。京都なのでそもそも行けないです。

テイストはかなり異なりますが、前回の群馬・桐生「芭蕉」さんと似ている気がします。建てた方の強い思いがあって出来上がった建築物、という意味で。数寄者でもあるのでしょうし。

本文にも書いているとおり、「茂庵」さんは予約を受け付けていないそうですから、来店時は空席状況を確認すると良いですね。Webサイトトップページ右に空席状況がわかるQRコードがありますから、スマホでご覧になれるはずです。

 

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