ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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tvkで『ウルトラセブン』8話「狙われた街」で夕焼けに染まるセブンとメトロン星人が美しかったです

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毎週日曜日22:30からtvk(テレビ神奈川)にて『ウルトラセブン』が放送されています。2017年3月5日の放送は第8話「狙われた街」でした。

私は『ウルトラセブン』のことを詳しくないのですが、この8話はそんな私でも心待ちにしていた回でした。出て来る怪獣は「メトロン星人」です。

といっても、しっかり8話と覚えていた訳ではなく、メトロン星人と覚えていた訳でもなく、子供の頃に観た印象的なシーンに、セブンと怪獣が「ちゃぶ台」を囲むものがあっただけです。それが8話で放送されて「これだ!」と思い出した次第です。

 

 

tvk『ウルトラセブン』 

m-78.jp

 

『ウルトラセブン』は、1967-68年に全49話が放送された特撮ヒーローものです。50年前の作品。

『ウルトラセブン』の内容は、宇宙からの侵略者に対して、ウルトラセブンと「ウルトラ警備隊」とで退治する話です。ウルトラセブンも地球外生命体ですけど地球を助けてくれます。

社会の問題に対して皮肉を込めて疑問を投げかける内容が多く、私の中ではウルトラシリーズの中でも「社会派」の位置づけです。

 

 

8話「狙われた街」

北川町で、人間が突然暴れ出すという事件が続発した。時を同じくして旅客機の墜落事故が発生するが、そのパイロットも北川町の住人だったという。北川町で、いったい何が起きているのか。ウルトラ警備隊の調査が開始されるが、調査から戻ってきたフルハシ隊員までが暴れ始めた。どうやら、原因はタバコにあるらしい…。

『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」の番組説明にはこのように書かれていました。登場した侵略者は「メトロン星人」です。どこか甲殻類を想像させる外観をしています。

 

タバコの中に、地球人を発狂させる効果を持つ赤い結晶体[注釈 3]を仕込み、これを吸引した地球人同士が殺し合い(周囲の者がすべて敵に見えるらしい)、最終的には地球人類が死に絶えるのを待って地球を乗っ取ろうとするが、セブンによって阻止される。個体としての戦闘能力は決して低くはないが、セブンが相手では分が悪いと見たのかすぐに逃亡を図って飛び去るものの、最後はアイスラッガーによって空中で縦真っ二つにされたところにエメリウム光線を受け、爆発する。

メトロン星人 - Wikipedia

メトロン星人のWikipediaにはこのように書かれています。

メトロン星人は、「宇宙芥子の実(うちゅう・けし・の・み)」なる赤い結晶体をタバコに仕込んで、タバコを北川町の駅前のタバコの自動販売機で販売します。

自販機で買った人がタバコを吸うと、視界に入った人間全てが敵に見える幻覚に襲われ、無差別に攻撃を始める、ということです。

宇宙芥子の実の効果はあまり長くは続かないようで、効果が切れると死んだように眠りについてしまい、目が覚めると幻覚を見ていたことなどの記憶は失われてしまいます。失われているから再びタバコを吸ってしまうのでしょう。

ウルトラ警備隊でもフルハシ隊員とソガ隊員の2人がタバコを吸っていて本部内で暴れていました。それを見たモロボシ・ダン隊員(ウルトラセブン)とキリヤマ隊長は、北川町で起こった一連の事件はこのタバコに含まれる成分が原因ではないかと睨んで、調べると「宇宙芥子の実」が使われていることがわかりました。

タバコの出処を調べると、北川町の駅前の自動販売機で売られていることがわかり、ダンとアンヌ隊員はタバコを補充にきた人物を追跡、北川町の安アパートにたどり着きました。

ダンが単身でアパートに潜入すると、部屋に待ち構えていたのがメトロン星人でした。メトロン星人は朗らかな口調でダンに話しかけ、ちゃぶ台を囲って話し合いをするのですね。

メトロン星人の思惑は、上記引用にあるように、人間同士を攻撃させることによってお互いの信頼関係を壊して人類を滅ぼそう、ということです。結構怖いですね。

結局はメトロン星人の思惑はセブンに阻止され、逃げたところをアイスラッガーで真っ二つにされ、エメリウム光線で追い打ちを掛けられ爆発して死んでしまいます。

 

 

夕焼けの描写がたまらなく美しい

8話の夕焼けの描写がたまらなく美しいのです。

北川町は、工場街なのでしょう、高度成長期の町工場が真っ赤に照らされていて、そこにウルトラセブンとメトロン星人が対峙します。

濃いオレンジ色の大きな夕陽を画面奥にして、セブンとメトロン星人も赤く染まり、影が黒く潰れている中で、両者の目などが光り輝く様子は美しいです。

調べると、8話は監督が「実相寺昭雄(じっそうじ・あきお)」さん、脚本が「金城哲夫」さん、特殊技術が「大木淳」さんです。特に実相寺さんのカメラワークと特殊技術の大木さんの存在が大きいのでしょう。

喫茶店でダンとアンヌが犯人を待ち伏せているシーンも、科学班に宇宙芥子の実について語らせているシーンも、セブンとメトロン星人がちゃぶ台を挟んで語っているシーンも、カメラアングルが秀逸でした。

 

 

おわりに

「メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい。このお話は遠い遠い未来の物語なのです。え、何故ですって? 我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから……」

というナレーションが入って8話が終わります。ナレーションにも皮肉がこもっています。50年前にもそういう感覚があったのですね、現代の方がよほど信頼していないのではないかと思いますけれども。

いやぁ、面白かったです。8話はデータを保存しておこうと思っています。下のメトロン星人がちゃぶ台を前に胡座をかいている様子です。ちゃぶ台の上にタバコも乗っています。これが例の物です。

 

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