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安井学との対局を勝利するも後味の悪さが残りました。相手に想いが伝わらないこともあります - アニメ『3月のライオン』10話の感想

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毎週土曜日23:00より、NHK総合にてアニメ『3月のライオン』が放送されています。

 

3lion-anime.com

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年12月17日の放送は10話 「Chapter.20 贈られたもの①」「Chapter.21 贈られたもの②」です。

 

 

 

イントロダクション

これは、様々人間が何かを取り戻していく、優しい物語。そして、戦いの物語。
主人公・桐山零は、長兄ころに事故で家族を失い、心に深い孤独を負う17歳のプロの将棋棋士。
東京の下町に一人で暮らす零は、あかり・ひなた・モモという3姉妹と出会い、少しずつ変わり始めていく−。

このようなイントロダクションです。

 

 

10話 「Chapter.20 贈られたもの①」「Chapter.21 贈られたもの②」

10話は9話に引き続いて主人公の「桐山零(きりやま・れい)」が、順位戦(?)に臨んでいます。

9話では、C級1組と思われる、プロ棋士生活40年のベテラン「松永正一(まつなが・しょういち)」との対戦でした。松永は負ければ引退との噂を、零の義理の姉「幸田香子(こうだ・きょうこ)」から聞いた零でしたが、零はわざと負けようにも負けられないほど完勝します。

松永も負けるつもりだったようです。対戦前は若き天才の零に対していかに格好良く負けるかを考えて将棋会館へと向かっていたとのことでしたが、戦っているうちに負けたくない気持ちが沸き上がってきたようでした。引退した後に家事をしたくないから、松永は引退せずにこれからも将棋を打ち続けることにしました。

11話も10話と同じく、対戦相手の人生が見えてくる対局でした。今度は後味の悪さの残る対局でしたね……。零のマンションに忘れ物、彼からもらった腕時計ですが、を零に届けてもらった香子が再び、零の次の対戦相手の情報をもたらします。腕時計はわざと忘れたのでしょう、零に意地悪をするために。

 

 

10話から登場した人物「安井学」

10話から新たに登場した人物がいます。それが「安井学(やすい・まなぶ)」で、今回零と対局した棋士です。CV岩田光央さん。棋士六段。

零はクリスマスの前日、12月24日に安井との対局がありました。香子によると、安井はクリスマスが終わると奥様との離婚が決まっているそうです。

さらに「普段は腰が低くて気も弱いのに、(将棋で)負けると(酒を)飲んで暴れて、ギャンブルでしょう? 奥さんも今までよく我慢したわよ。可哀想なのは娘さんよねぇ、怖かったでしょうねぇ。負ける度に別人になっちゃうお父さんと、同じ屋根の下だった訳でしょう?」「でもねぇ、娘さんが言ったんですって、“クリスマスまではパパと一緒に居たい”って。泣かせるわよねぇ。そう思わない?」と、零に安井情報をもたらしていました。全くいらない情報ですけど。

とまぁ、安井はこのような人物のようです。酒とギャンブルだけでなく、DV夫DV父親だったのですね……。

勝って家族との最後のクリスマスを過ごすか、負けて家族との最後のクリスマスを過ごすか……勝った方が惨めさは軽減される気がします。大差ない気もします。

 

 

将棋の駒のクリスマスプレゼント

零の幼い頃の回想シーンがあり、そこでは義父の「幸田柾近(こうだ・まさちか)」からもらったクリスマスプレゼントのエピソードが映し出されていました。幸田は実の娘の香子には大きなクマのぬいぐるみ、実の息子「歩(あゆむ)」にはゲームボーイ的な携帯ゲーム機、そして義理の息子の零には将棋の駒をプレゼントしていました。

将棋をしている3人の子どものうち、血の繋がっていない1人にだけ将棋の駒をプレゼントする、そのことの意味は当然3人ともわかりました。幸田は自分でそれが何を意味しているのかハッキリとは気がついていないようで……。

幸田が零を家族と考えているだけならプレゼントはおそらく将棋の駒ではなくオモチャであったことでしょう。幸田が零を弟子と考えているから、零に将棋の駒をプレゼントしたはずです。

幸田に将棋で認められたい香子と歩にも酷な行動ですし、香子と歩の気持ちがわかってしまう零にも酷なプレゼントでした。香子があのような陰湿な行動に出る原因は、幸田の優しく無神経な言動にあることは間違いないでしょう。

 

 

桐山零vs.安井学

零と安井の対局は零が勝利しました。安井は序盤こそ注意深く打っていたようですけど、中盤でミスをしてしまい、そこから戦意を失ってしまいました。零が言うには戦意を失ったそのときの局面はまだ立て直しが利く状況だったようですけど、心が折れてしまったみたいですね。考えることを諦めてしまったのです、娘さんとの最後のクリスマスをも諦めてしまったかのようです。

対局後に感想戦をしながら、安井は零に「わかったよ、要するに君は俺が途中で投げたと言いたいのだろう」と語りかけました。ブツブツ独り言のように、また零に聞こえるように、自分の対局を振り返っては零の心をチクチクと刺していました。酒気をはらんだ息を吐きながら。

そして、感想戦を切り上げた安井はコートを手に取り立ち去って行きました。来館時には持っていた娘さんへのクリスマスプレゼントが入った紙袋を部屋に残したまま。

 

 

零の叫び

安井がクリスマスプレゼントを置いて行ったことの意味を、零はわかっていましたけど、わかっていて尚、プレゼントを渡しに安井の後を追います。

将棋会館の外へ出て道路で安井を捕まえると、最初、安井は紙袋を俺んじゃない、知らんと言いました。それでも零は渡そうとすると「わかったよ!」と語気を荒げて、零から袋を奪い取り、憎々しげに「最後のクリスマスだったのにな……」と捨て台詞を吐き、去っていきました。

一人になった零は歩き始めます。次第に歩を早め、駆け足になり、全速力となり、走り続けます。公園でしょうか、広い場所へと出ると、ゼーゼーと息を吐きながら涙を流しながら、叫び出します。

「皆んな俺のせいかよ!じゃあどうすりゃよかったんだよ!ふざけんなよ!弱いのが悪いんじゃんか!弱いから負けんだよ!勉強しろよ!してねぇのわかんだよ!わかってるけどできねぇとか言うんなら辞めろよ!来んな!こっちは全部賭けてんだよ!他には何も持てねぇくらい将棋ばっかりだよ!酒呑んで逃げてんじゃねぇよ!弱い奴には用はねぇんだよ!!」

と(聞き間違いがあるかもしれませんが)言って地面に倒れました……。

 

 

おわりに

零は何も悪くないですよねぇ……辛い。ただ、安井の誰かに当たりたくなる気持ちも全くわからない訳ではないです。わからなくないですけど、行動に起こしたらいけないだろうと思います。

9話10話と、他人の人生を見てきましたけど、ある意味とても対象的な2人でした。松永は引退、安井は離婚と、2人共大きな人生の転機を賭けた対局でしたが、松永は引退ということもあって己とのけじめの付け方に終始していたのに対し、安井は離婚という他者との関係の変化がテーマでしたから、どうしても感情が外へと出て来やすくなりますね。零がクリスマスプレゼントを渡してしまったものだから、余計に……。

零が安井に家庭の事情を知りつつ敢えてクリスマスプレゼントを届けたことは、将棋と同じく家庭のことも諦めないで現実と向き合って欲しい、という零の気持ちが込められていたのだと思うのですが、安井には最後まで通じませんでした……そういうこともあります。

零は将棋を通して人と人との関わりを広め・深めている、その道中ですね。道中には楽しいことも辛いことも悲しいこともある、と。

そんなこんなで将棋そのものではないところで苦しんでの2連勝でした。零は一時期3連敗でしたっけ、スランプ気味の時期がありましたけど、零の心友(?)である「二海堂晴信(にかいどう・はるのぶ)」のNHK杯での心の叫びが効いたのでしょうか、持ち直しているように見えます。

 

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