ディスディスブログ

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西岡がコピーしていた馬締の香具矢に宛てた恋文が岸辺と松本先生に読まれました!佐々木さんが凄く「ハマーン様」でした - アニメ『舟を編む』9話「血潮」の感想

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毎週金曜日00:55(木曜深夜)より、フジテレビ「ノイタミナ」枠にてアニメ「舟を編む」が放送されています。

 

www.funewoamu.com

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年12月9日の放送は9話「血潮」です。

「血潮」の読みは「ち―しお」です。血潮の意味は「(潮のように流れる)血」で、例として「全身を―駆け巡る」と本編には書かれていました。

 

 

イントロダクション

口下手なのに営業部員の馬締光也と、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡正志は、偶然、街中で出会う。

中型国語辞典『大渡海』の刊行計画が進む、出版社・玄武書房のベテラン編集者・荒木は、自身の定年を間近に控えて後継者を探しに躍起になっていた。そんな中、西岡から馬締の話を聞き、彼をスカウトすることに。

「人をつなぐ言葉を編む」

伝わらない言葉。伝えられない想い。
これは、そんな不器用な人間達の物語である。

このようなイントロダクションです。

 

 

9話「血潮」

前回8話からは、7話の13年後に時間が進んでいます。『玄武書房』の「辞書編集部」にいて「主任」となった主人公「馬締光也(まじめ・みつや)」を始め、中型国語辞典「大渡海」に関わる全員が等しく歳を重ねています。当たり前ですが。

辞書編集部は、長らく馬締と契約社員の「佐々木薫(ささき・かおる)」の2人しかいないようでした。といっても、辞書編集部の大先輩である「荒木公平(あらき・こうへい)」は、嘱託社員へと契約を変えつつ辞書編集部には顔を見せていますし、企画・編集を担う国語学者の「松本朋佑(まつもと・ともすけ)」も健在(?)でした。

8話になり大きく変わったことと言えば、馬締の下宿先「早雲荘」の大家「タケ」おばあさんは亡くなっているようでしたし、タケさんの孫娘で割烹料理屋「梅の実」で板前修業をしていた「林香具矢(はやし・かぐや)」は、馬締と結婚していて、今は馬締と香具矢の2人で早雲荘で暮らしているようです。香具矢は「月の裏」という名前の料理屋を営んでいました。

辞書編集部として最も大きな変化は、「岸辺みどり(きしべ・みどり)」が玄武書房のファッション誌「ノーザン・ブラック」編集部からやって来たことです。

岸辺は当初、自分が辞書編纂に向いているとは思っておらず、また華やかなファッション誌の編集から辞書編集部へ異動させられたと思っており、落ち込み、自信を持てなかったみたいですけど、馬締や元辞書編集部で今は宣伝部にいる「西岡正志(にしおか・まさし)」から辞書編纂に向いていると言われたことで少しずつ前向きになっていました。

9話の中でも再び少し時間が進んでいたようです。それは馬締たちの服装に表れていました。8話で、「あけぼの製紙」なる製紙会社の営業の「宮本慎一郎(みやもと・しんいちろう)」が、「大渡海」用の辞書用紙のサンプルを馬締に見せていて、馬締からダメ出しを食らっていましたが、9話ではまたダメ出しを食らって、何度目かのサンプルでようやくOKが出たところなどは、季節が幾つか過ぎていました。

可能な限り文字を多く載せられる紙の薄さと、辞書使用に耐えうる丈夫さ、さらにページを捲るときに極力ストレスにならない「ヌメリ感」がある紙を作ることができたようです。

 

 

岸辺が馬締と辞書を知る

岸辺は馬締の人間がまだよくわからないと感じているようです。

岸辺は偶然、辞書編集部の書棚から西岡のメールアドレスを見つけ、仕事中にも関わらず西岡にメールをして、馬締のことを教えてもらおうとします。すぐに西岡から返信が来て、指示が出されます。岸辺は、その通りに進んでみると、資料室にあった「週末倶楽部」に行き当たりました。

「週末倶楽部」の本に紙が挟まっており、それは以前、馬締が香具矢に宛てた恋文(ラブレターではない)のコピーでした。馬締が香具矢に手渡す前に西岡に文章をチェックしてもらっていて、そのときに西岡がコピーを取っていたんですね。何話かわすれましたけど、Cパートにコピーを取っている決定的瞬間が描写されていました。

13年間も誰にも見つからず隠してあったという事実もまた凄いことです。いや、岸辺のために西岡が岸辺の異動後に仕込んだのかもしれませんね。

岸辺は、彼の難解な恋文を見て、また途中で岸辺を認めた松本先生からの言葉を聞いて、「馬締は言葉を多く知っているけど、思っていることを表現する術を知らない人である」と知りました。とても不器用な人なのです。

相手に話をしていても言いたいことが伝わっていないと感じたときに、いい加減に済ませようとせず、相手に伝わりやすいように自分の持っている言葉で言い換えようと意識を持って行うこと、8話で西岡に「右」を説明してと言われたときに岸辺が答えたときのように、それこそが言葉を大事にしていることなのだ、と松本から教えてもらうのでした。馬締も岸辺も「言葉を愛している人」なのです。

 岸辺が辞書編集部に戻り、馬締に辞書とは何か?を問いていました。馬締は「人が人と理解しあう為の助けとなるもの」、それが辞書だと答えます。まだ、辞書は人間が作ったものだから万能ではないし、言葉は生き物で時代の変化と共に変わっていくものだから元々の意味がわからなくなった言葉もある、だからこそいつの時代にも互いが理解し合えるように、辞書は作り続けられる、と。これは松本先生の言葉も加えていますが、そういうことを言っていました。なるほど。

 

 

おわりに

最後、「大渡海」に「血潮」の言葉が抜けていることに岸辺が気がつき、馬締に報告してさぁ大変だ、となって終わっていました。同音異義語があって一つ見落としていた、ということだと思われます。クライマックスで、ここを乗り越えたら物語が終わりになりそうですね。

気になる点は、松本先生の身体の調子が悪くなってから一向に良くなる気配を見せないことです。ご高齢のようですから……「大渡海」完成までは生きていて欲しいですけど、物語的なことを考えたら……ですね。

また、宮本くんが岸辺を好きになっているようです。岸辺も満更でもない様子でしょうか。佐々木さんが彼らを2人きりにさせようと、他のメンバーを制している様子がCパートでありました。佐々木さんってこういうキャラなんですねぇ。

佐々木さんのCVは「榊原良子(さかきばら・よしこ)」さんで、調べたところ『機動戦士Ζガンダム』のアクシズ(ネオ・ジオン)の実質的指導者「ハマーン・カーン」を担当していた方なのですね。Cパートの佐々木さんを見返してみたところ、ハマーン感が出ていました。

 

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