ディスディスブログ

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「幸田香子」が登場。零にも将棋にも愛憎入り交じる複雑な心理描写がありました - アニメ『3月のライオン』8話の感想

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毎週土曜日23:00より、NHK総合にてアニメ『3月のライオン』が放送されています。

 

3lion-anime.com

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年12月3日の放送は8話「Chapter.15 将棋おしえて」「Chapter.16 面影」「Chapter.17 遠雷①」です。先週は放送がありませんでしたので2週間ぶりの放送になります。

 

 

 

イントロダクション

これは、様々人間が何かを取り戻していく、優しい物語。そして、戦いの物語。
主人公・桐山零は、長兄ころに事故で家族を失い、心に深い孤独を負う17歳のプロの将棋棋士。
東京の下町に一人で暮らす零は、あかり・ひなた・モモという3姉妹と出会い、少しずつ変わり始めていく−。

このようなイントロダクションです。

 

 

8話 「Chapter.15将棋おしえて」「Chapter.16 面影」「Chapter.17 遠雷①」

8話は7話の続きからでした。7話では主人公の「桐山零(きりやま・れい)」が、普段お世話になっている「川本(かわもと)」家の次女「ひなた」と「モモ」に、自分がプロの棋士であることがバレてしまいました。

ひなたとモモは将棋を教えてもらいたいと零に頼んで零はそれを引き受けましたが、教材を揃えているところで零の心友(?)である「二海堂晴信(にかいどう・はるのぶ)」に見つかり、二海堂と2人でひなたたちに将棋を教えることに。

零の理路整然とした教え方では将棋が堅苦しいものになってしまい、ひなたたちが将棋に対して難しいイメージを植え付けかねないと、二海堂が用意したのは自作の絵本「将棋はじめて絵本」で、絵本で駒をネコにキャラクター化し、専門用語も噛み砕いて取っ掛かりを付けやすくして教えていました。ひなたたちに好評でしたし、零も感心しています。お前すげぇよと。

 

 

「ニャー将棋音頭」完全版

しかも、7話EDは特殊EDで、二海堂が教えていた将棋が歌になったものでした。特殊EDの曲名は「ニャー将棋音頭」で、作詞作曲が「橋本由香利」さん、歌が川本あかり・ひなた・モモの三姉妹でした。

1番は「歩」と「桂馬」と「金将」の駒の役割と動きを紹介していて、8話ではその他の「香車」と「飛車」「角行」「銀将」「王将」、成駒も紹介されていました。例えば、銀は「クールな攻めの主役、身軽で攻守に優れているニャー(でも…ワキと背中がスキだらけニャー)」という説明がされていて、私のような将棋を知らない人間にもとてもわかりやすい内容です。

「将棋はじめて絵本」は絵も文も二海堂の作で、大東京印刷さんに「簡単」な感じにまとめていただき、新年会で親族に配ったのだそう。実際には、上製本で箔押し、UV加工、背クロス巻き、スピン、エンドペーパー、エンドシート、花布、トランスタバック、空押しなどを使っていて、とても簡単な感じではない超豪華な絵本になっているようです。私にはわからない専門用語が並んでいました。二海堂の家はお金持ちです。

さらに、二海堂は零の家に泊まっていて、その際に引越し祝いとして、折りたたむとソファにもなる豪華なダブル(?)ベッドをプレゼントしていました。お金持ちです。

 

 

香子が零の家に押しかける

零の義理の姉「幸田香子(こうだ・きょうこ)」が零の自宅マンションを訪れていました。香子にとっては零は自分から父「幸田柾近(こうだ・まさちか)」の愛情と将棋を奪った張本人です。零にとっては幸田と将棋を奪ってしまった相手になります。詳しくは5話「カッコーの巣の上で」をご覧になってください。

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香子は将棋の奨励会に所属していましたが、零に負けていることでそれ以上は伸びないと父に判断され奨励会を辞めさせられてしまい、それ以降将棋を辞めてしまったはずです。その後は……どうしたんでしっけ。今回の会話からは家にはあまり帰っていない様子でした。

香子は零に特に何か特別な用事があって来たわけではないようでした。独り暮らしを始めた義弟の様子を見に来たと言っていましたが……いや、それもあるのでしょうけど。

香子は、言葉は辛辣で意地の悪さも見られますけど、愛憎入り交じる複雑な心境なのでしょう、純粋に様子が気になるところもあるようで、一言で言い表せない心情が見え隠れしている様子です。本人も自分で自分がわかっていないのでしょうね。簡単な人間関係ではないです。

香子は零の家に泊まっていき、二海堂のベッドに寝ていきました。零と会話もしていましたが、その中である男性「ごとう(後藤?)」を好いている様子が窺えました。「ごとう」はまだ登場していない人物と思われますけど、どうやらその人はプロの棋士で、零も知っている人のようです。零が「ごとう」に殴られているようなシーンが一瞬映りました。2人が知っているということは幸田の弟子か何かでしょうか。

香子は、零のことを憎んでもいますし愛してもいる、将棋のことを憎んでもいますし愛してもいる、そういう人なのですね。いや、将棋は憎んでいないかもしれませんね、興味が薄れたフリをしている、くらいかもしれないです。そういう人間にしてしまったのは幸田だけでなく零もまたそうなのでしょう。無関係では決してないはずです。

公式Webサイトの「登場人物」ページにはその「ごとう」の紹介がありました。画像もあるので知りたい方は行ってみてください。「ごとう」のフルネームは「後藤政宗(ごとう・まさむね)」、CV東地宏樹さんだそうです。

 

 

スミスと松本

8話では久しぶりに、先輩プロ棋士の“スミス“こと「三角龍雪(みすみ・たつゆき)」と「松本一砂(まつもと・いっさ)」が登場しました。

7話の、テレビ中継されていた「NHK杯」で悪手を打った零に対して、解説をしていた二海堂が激しく怒っていたというか激励していた様子を、スミスも松本も観ていて、2人はそんな心友想いの二海堂に涙していましたね。皆、二海堂のことが大好きみたいです。

でもそんな二海堂の想いがいまいち零には届いていないこともスミスたちはわかっていて、苦々しい想いがあるようです。まぁこればかりは零自身が気がつき変わっていくしかないことですからね。

 

 

おわりに

香子は1話から登場していましたけど、それは全てが回想シーンだったと思います。今回初めてしっかりとセリフ付きで登場したことになります。たぶん。性格がきついだけ、零を恨んでいるだけの人物かと思っていたのですが、今回の放送を観て印象は大分変わりました。先述したように憎しみと同時に愛情も持ち合わせているようです。ただ彼女はそのいずれもが激しそう。

香子が泊まった翌日は、「まつなが(松永?)」という老棋士との対局があるようです。そういうことも香子は知っているんですよね。辞めたのに。「まつなが」のことを話しているときの描写が凄く「シャフト」で、まるで物語シリーズを観ている気持ちになりました。

「将棋はじめて絵本」欲しいです。売られていたら買いたいレベル。

 

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