ディスディスブログ

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自分のことばかりで「みくり」がどう思うかを考えなかったと気づいた平匡。風見が気づかせてくれました - ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』8話「離婚と実家と運命の相手」の感想

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毎週火曜日22:00からTBSにてドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が放送されています。「逃げ恥」です。

申し訳ありません。先週書いたこちらの記事を誤って消してしまったため、改めてもう一度書いて再掲しています。おかしな箇所があるかもしれません。

 

 

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』

www.tbs.co.jp

  

「結婚とは?」=「恋愛+家事」である? 夫=雇用主、妻=従業員という不思議な関係! 結婚という「仕事」…あなたは アリですか? 新垣結衣が、契約結婚という訳アリ新妻に挑戦! 新感覚の社会派ラブコメディが、ついに連続ドラマ化 !!

『逃げるは恥だが役に立つ』のイントロダクションです。

私は原作の漫画を読んだことがありません。ドラマも1話の本編を観ておらず、2話と3話も録画をせず一度通して観ただけです。1-3話のダイジェスト放送があり、そちらは拝見しました。ただそれはあくまでダイジェストなので細かい所はわかっていないと思われます。

 

第8話「離婚と実家と運命の相手」

逃げ恥の第8話は「離婚と実家と運命の相手」でした。8話の放送はサッカーJリーグの中継のためにいつもより遅れてのスタートとなりました。

みくり(新垣結衣)が突然、家からいなくなった。津崎(星野源)は、みくりを拒絶するような自らの態度が原因だと考え、悩む。会社では、沼田(古田新太)に2人の関係について核心をつかれそうになる。百合(石田ゆり子)もみくりの様子に困惑していた。ある日津崎は、日野(藤井隆)に飲み会に誘われ、風見(大谷亮平)とみくりについて言い合いになり、珍しく感情的に…。距離の中にある鼓動……、切なさたっぷりの第8話!

8話のあらすじはこのようになっています。

7話ラストで、本作ヒロインの「森山みくり(もりやま・みくり、演:新垣結衣)」が「そういうことをしてもいい」と発言した後に、「契約結婚」中の「津崎平匡(つざき・ひらまさ、演:星野源)」から「無理です」と拒絶されたことで激しくショックを受けていました。 みくりは何とか忘れようとしたり誤魔化そうとしたりするものの、「火曜日のハグ」という現実からは逃れられず、居たたまれなくなって職場放棄をし、みくりの母「森山桜(もりやま・さくら、演:富田靖子)」が足を骨折したことを言い訳にして千葉県は館山にある実家へと戻っています。

みくりの伯母「土屋百合(つちや・ゆり、演:石田ゆり子)」や、平匡の同僚の「風見涼太(かざみ・りょうた、演:大谷亮平)」は心配していますが、しばらく戻れないとみくりは言います。 平匡がみくりを拒絶した理由 8話の終盤、平匡はみくりに電話をして、「そういうこと」を拒絶した理由を話していました。

「僕は、女性経験がありません。それでもいいと思って生きてきました。だけどあの夜、真っ先に思ったことは“失敗したらどうなるだろう”って……。10歳も年下の女性にリードされる情けなさもあったのだと思います」と言っています。

殊、恋愛における「自尊感情」が低いと評価される平匡ですから、そういう意味で自分に対してとりわけ自信がないですし、みくりは年下の女性ですし、本来リードすべき立場にある年上男性の自分が、相撲を取ったことがないとバレる(バレバレですけど)ことが恥ずかしいとか、平匡にとってフィクションのような(そのくらい現実感のない)ミッション(相撲を取ること)をこなせるはずがないとか、そういう風に思い込んでいる可能性はありそうです。

7話の感想記事で私はこのように書いていますが、まさにこの点が理由だったようです。でも私は、この点を無視できないけど、それほど重要ではないと思っていました……。相撲とはあのことです。

さらに平匡は「拒絶されたみくりさんはどう思うかということは、全く頭にありませんでした。ごめんなさい」「未経験だと知られることが恐くもありました」と謝罪しています。

みくりは平匡が未経験であることを、とっくに知っていました。これまで彼女ができた経験がないことや、その他、親の話の内容や彼の言動を見て、そのように想像できていたようです。その上で、みくりは平匡が未経験である事実を「私にとっては大したことじゃありませんでした」と思っています。

 

 

風見が平匡に気づかせる

あらすじにあるように、今回は精神的に余裕がない平匡が、会社の同僚である「日野秀司(ひの・ひでし、演:藤井隆)」から飲みに誘われていました。 飲み屋には「沼田頼綱(ぬまた・よりつな、演:古田新太)」と風見もいて、4人で飲んでいたところ、風見が、日野や沼田にはわからないように(平匡にだけわかるように)みくりのことを皮肉りました。

「津崎さんより彼女のことを知っているかもしれない。見えていると言うべきか」 風見の言葉が頭に来た平匡が、珍しく語気を強めて下記のような反論をしていました。 「何が見えているか知りませんが、違うものが見えていて当然じゃないでしょうか。僕とあなたはあまりにも違う。(中略)生き方も見た目も何もかも違う。根本的に違うんです」

その後、平匡は飲みつぶれます。呼ばれて自動車で迎えに来た百合が彼を家まで送り届け、風見も自分にも責任があると百合の車に同乗していました。後部座席で寝ている平匡。助手席の風見が運転する百合に、自分の初めての彼女との出来事を話していました。

中学校当時からモテた風見に初めての彼女ができました。その子はどちらかというと地味な女の子で、ある日「一緒にいるのが辛い」と別れ話を切り出されたようです。彼女は自分が風見には釣り合わないと思っていました。誰かに何かを言われたのかもしれません。周りのことなど気にするなと風見は言ったのですが、彼女には届かなかった、という話でした。「私と風見くんは違うんだもん……」と、先ほどの平匡と同じことを言われた苦い記憶です。

「そんなこと僕にはどうしようもない。彼女が自信を持てないことは彼女の問題なのに。“あなたにどれだけ拒絶されても大好きだよ”って、言ってあげれば良かったんでしょうか。むこうは僕のことなんか考えちゃいないのに……。自分ばかり見ている彼女に何を言えば良かったのでしょう?」 話の途中から目を覚ましていた平匡の胸に鋭く深く突き刺さる言葉だったことでしょう。それが上記の平匡のみくりへの謝罪に繋がりました。

 

 

母・桜がみくりに気づかせる

また、実家に戻っているみくりは、母の桜から大切なことを気付かされます。

「愛しているわよ、お互いに努力して」「無償の愛なんて注げないわよ、他人なんだし」「“運命の相手”ってよく言うけど、私そんなのいないと思うのよ。運命の相手に……“する”の」「意思がなきゃ続かないのは、仕事も家庭も同じじゃないかな」

この台詞です。この言葉を受けて、みくりは自分の気持ちを「素因数分解」をしたそうです。余計なことを取っ払って、最後に何が残るか……。仕事とか収入とか自分のやりたいこととかなりたい自分とか、色々考えて……そして、自分の気持ちは「(平匡の住む)303号室に戻る」に固まったようでした。平匡が迷惑であっても、一度マンションに戻ってきちんと話をしようと。

 

 

おわりに

という具合に、取り敢えず「無理です」問題は解決したようです。 7話の感想で私は、みくりの言う「そういうこと」は、平匡にとっては「形式上の恋人」として行っている「火曜日のハグ(やキス)」の延長で行うものと受け取られたため、それは違うだろうと彼は思って拒絶したのだと受け取って、そのように記事にしました。

みくりにしても、平匡がそう思っているとは考えておらず、男女の仲として「そういうこと」を拒絶されたのだと思い込んでいるため、お互いにすれ違いが発生しているのではないか、そのように書いていました。

しかし8話を見る限り、みくりはともかくとして、平匡が単純に自分が未経験であることに対して、恥ずかしいなどと思っていたからだった、というオチだったことは少々意外でした。前述のように別の意味もあるかと思っていたので。

私の指摘に関しては何も触れられないのか、という疑問が8話を視聴している間、ずっとついて回っていました。が、どうやら9話の予告を観るとその点が触れられそうに感じています。平匡がみくりに「システムの再構築」の提案をするようでしたので。

「システムの再構築」の言葉は、2人の関係が恋人のそれになったことを意味しているでしょう。つまり、当初取り決めた「契約結婚(と形式上の恋人)」の境界が曖昧になってきたために、改めて「線引き」をしようではないか、というかと思います。どこまでが仕事でどこからが恋人なのかを明確にする、という意味ですね。たぶん。

今回の、風見の「自分ばかり見ている彼女に何を言えば良かったのでしょう」と、桜の「運命の相手に“する”の」の2つの台詞は、平匡やみくりだけでなく私自身にもかなりぐさりと刺さりました。本当にその通りだなと思ったので。

前回の記事に、かつて付き合っていた帰国子女の彼女のおかしな行動について書いていますけど、その当時あちらだって私のおかしな言動を見ていた可能性があるはずなんですよね。でも、あちらはそういったところをあえて何も言わずに受け入れてくれていた、そういう当たり前にある可能性を考えずに行動してきたように思いました。自分のことしか考えていなかった可能性を、恥ずかしながら風見の台詞を聞くまで考えもしませんでした。

また、女性と付き合ってしばらくすると、いつしか彼女がいることが当たり前になってしまい、付き合う前や付き合い始めのような心持ちで相手に接しなくなっている自分がいたように思います。相手に甘えていたのですね。自分から意思を持って相手に愛を注ぐ、その努力を怠っていたのだと、桜の台詞を聞いて思いました。

今現在も、気分変調性の病気や金欠のせいで、友人を失い彼女もできないと思っていた自分もいて、それ自体間違えていないかもしれないですがそれだけでなく、自分から周りに愛情を注ぐ努力をしてきたのか、と思い返すとしてこなかったなぁと感じます。そういう意味で『逃げ恥』8話は今までで一番考えさせられる回になりました。

最後は自分語りで終わってしまい申し訳ありません。

冒頭でも書いていますが、こちらの記事は先週書いたものの再掲です。申し訳ありません。

 

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