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「電気洗濯機の公開試験」始まる! 洗浄率や汚染布、SJI規格など難しい単語が飛び出しています - 朝ドラ『とと姉ちゃん』140話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、2016年9月13日放送の140話で、電気洗濯機のの公開試験が始まりました。

 

 

電気洗濯機の「公開試験」を受けて立つ

www.nhk.or.jp

 

ヒロインの小橋常子(高畑充希)が社長を務める『あなたの暮し出版』社の、主婦向け雑誌「あなたの暮し」の目玉企画「商品試験」は、消費者行動に大きな影響力を及ぼす存在になっています。雑誌の販売部数も販売部数40万部を数えるまでに成長し、今や人気雑誌です。

消費者への大きな影響力を持ったことによって、商品試験に関して公正性・公平性を疑う声が出てきました。全国紙の新聞社『大東京新聞』の記者である国実恒一(石丸幹二)が、週刊誌『週刊現実』に書かれた商品試験の偽装疑惑の記事に目をつけ、その記事の裏が取れたということで、有名な批評家にコラムを書いてもらいそれを記事にしたところ、全国的な話題へと発展しました。

別の記事では、家電販売店の約半数が「あなたの暮し」の「商品試験」の方法に疑念を抱いている、というアンケート結果が掲載され、これにはさすがの常子たち『あなたの暮し出版』社にも動揺が走ります。

国実は更なる攻勢をかけ、現在商品試験が行われているという「電気洗濯機」の各メーカーの担当者に集ってもらい、『あなたの暮し出版』社編集部に直接乗り込んで、進行中の電気洗濯機の商品試験の内容と試験の方法を開示して欲しいと訴えました。

それに対して社長である常子も、「あなたの暮し」の編集長である花山伊三次(唐沢寿明)も国実たちの要求に応える意思はない姿勢を明らかにしていました。常子たちの言い分として、何もやましいことはしていないし、試験内容は雑誌に記載している、というものです。一方的に疑いをかけているのは国実たちでそれにいちいち応える義務はない、ということです。

しかし、常子の周りの主婦たちや「あなたの暮し」を愛読している読者たちが、自分が信頼している「あなたの暮し」が理不尽に疑われている様子を見て、悔しい気持ちを抱いていることを知り、自分たちを信じてくれる人たちのためにも自分たちが戦う姿を見せようと、公開試験を受けることにしました。

 

 

主婦に家事に関するアンケート

140話では、常子の下の妹・美子(杉咲花)が、『キッチン森田屋』に上の妹の鞠子(相楽樹)や母の君子(木村多江)、商品試験のテスターである新沼康恵(佐藤仁美)と村野綾(阿部純子)、そしてもちろん『キッチン森田屋』の女将さんである森田照代(平岩紙)を集めて、あるアンケート用紙を手渡していました。

そのアンケートとは、「主婦の1日の時間の使い方」です。朝起きてまず何をするのか、それが終わったら次に何をするのか、といった1日に行う家事はどのような順番か、などです。主婦が一つ一つの家事にどれだけの時間を費やすのか、あらゆる年代の主婦に伺いたい、ということでした。あらゆる電化製品が増えてきたことで、一日中家事に費やしてきた時間が少しずつ減ってきているはずだ、と。

彼女たちに、知り合いの主婦に声をかけてアンケート用紙に記入して欲しい、と美子はお願いしていました。

このアンケートは公開試験の秘策となる、とナレーションが入っていましたね。

 

 

アカバネの電気洗濯機

「あなたの暮し」を目の敵にしている『アカバネ電器製造』の社長「赤羽根憲宗 (古田新太)」は、これまで何度も商品試験を妨害しようとしてきました。今回の公開試験にも『アカバネ』製の電気洗濯機が扱われるために、今度こそ常子や花山の鼻っ面をへし折ってやろうと意気込んでいます。自社の電気洗濯機に自信がある様子。

しかし、140話ではアカバネの社員である村山健太郎 (野間口徹)と酒井秀樹 (矢野聖人 )の会話から、アカバネの電気洗濯機には大きな欠陥があることが判明しています。何年も使わないとわからない不具合のようで、「あなたの暮し」の商品試験程度ではバレるはずがないと高をくくっていました。その不具合については赤羽根社長は知らず、村山たちも報告しないつもりです。フラグ。

公開試験までの期間も、『あなたの暮し出版』社では電気洗濯機の商品試験は行われています。電気洗濯機の商品試験666回目、とうとうアカバネの洗濯機に不具合が発生しました。コンセントがショートをしたのでしょうか、煙を吐いていました。

これは漏電ということでしょうか、放っておいたら火事が起こる大変危険な不具合かと思われます。

 

 

電気洗濯機の商品試験が始まる

140話終盤にいよいよ電気洗濯機の「公開試験」が始まりました。昭和33年6月のこと。

大東京新聞が用意したと思われる会場に各メーカーの担当と、「あなたの暮し」の常子と花山が向き合って座り、国実が司会進行をしています。メーカーは『澄浦電機』と『広海電機工業』、『東築電機製作所』、『日本家庭電器』、『アカバネ電器製造』の5社です。

各メーカーの担当は、製品開発時に独自に行ってきた試験の内容を披露しています。どのメーカーも専門に研究してきたチームならではの視点で、主婦目線の「あなたの暮し」の試験とはずいぶんと内容が異なるようです。

例えば、「SJI規格」なる規格が定める必須検査項目のうち、35%以上と義務付けられた「洗浄率」についての説明では、「澄浦」は洗濯槽の渦の稠度を強めることで洗濯時間わずか5分で規定の35%をクリアしたと言っていましたし、「広海」は実験のために炭やベビーオイル、牛脂、醤油、泥、コーヒー、口紅、ケチャップなど生活上想定し得る全ての汚れで故意に汚した「汚染布(おせんふ)」なる布を用いて規定数値の倍である洗浄率70%を達成したと言っていました。アカバネは、大容量でも洗浄率45%を保持している、と報告していました。

 

 

おわりに

常子たち「あなたの暮し」の試験内容はまだ公開試験内では明らかにされていませんけど、常子たちはあくまで主婦目線での試験ですから、そういう専門の研究チームからすれば子供じみた、遊びのような試験に見えるかもしれません。

しかし、使うのはあくまで主婦の方です。昭和33年というと私は生まれていないので正確なことはわかりませんけど、当時は主婦の他の人が洗濯機を使う機会はあまりなかったと想像します。ですから、いくら洗浄率がどうとか稠度を強めたとか言っても、それはあくまで数字であって、「主婦にとっての良い製品」とはまた違った価値観になっているのではないかと思われます。

ユーザーライクといいますかユーザーフレンドリー、つまり使いやすい洗濯機かどうかは、安全な洗濯機かどうかは別だよという。そういう展開が明日以降待っているのではないかと私は思っています。

花山たちは洗浄率以上に、安全で長く使える製品こそ良い製品だと考えているであろうと思われますから、そういう点でもアカバネのコンセントの問題は致命的な欠陥になりそうです。ただ、それを公開試験の場でどのように証明できるのか、それが見どころになるでしょう。

 

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