ディスディスブログ

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カストリ雑誌に「あなたの暮し」の「商品試験」偽装疑惑が取り上げられました。情報を漏洩した犯人は誰か? - 朝ドラ『とと姉ちゃん』137話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、2016年9月9日放送の137話でいよいよ「あなたの暮し」を叩く記事が雑誌や新聞に掲載されました。

 

 

商品試験の偽装疑惑が持ち上がる

www.nhk.or.jp

 

ヒロイン「小橋常子(高畑充希)」が社長を務める『あなたの暮し出版』社の主婦向け雑誌「あなたの暮し」は、目玉企画「商品試験」が大受し販売部数40万部を数える人気を博すまでに成長しています。137話現在、昭和30年代初頭に三種の神器と謳われた「洗濯機」の試験を始めています。

137話では、その商品試験に関して公平性を疑う記事が掲載されていました。まずはカストリ雑誌で掲載され、次に全国紙である『大東京新聞』に掲載されて、大きな問題となっていました。

 

 

カストリ雑誌とは?

カストリ雑誌(カストリざっし)は、太平洋戦争終結直後の日本で、出版自由化(但し検閲あり、詳細は下段参照)を機に発行された大衆向け娯楽雑誌をさす。

 

カストリ雑誌 - Wikipedia

 

カストリ雑誌のWikipediaにはこのように書かれています。カストリ雑誌の意味は、エ□グ□、猟奇物を扱う、決して上品とはいえない雑誌のことで良いかと思います。

京極夏彦さんの『百鬼夜行シリーズ』に登場する、鳥口守彦はカストリ雑誌「實録犯罪」の記者・編集者・カメラマンでしたね。「うへえ」が口癖の。

そもそもカストリは酒粕から取った焼酎のことを指していましたが、お酒の粗悪品・密造品にも使われ、それが紙質の悪い仙花紙(せんかし)で作られた雑誌にも使われるようになった、という経緯があるようです。

以前、『とと姉ちゃん』でも、戦後に常子たちが雑誌を作ろうとした際に、闇市で高額で掴まされそうになった紙が仙花紙でした。今は『あなたの暮し出版』で経理として働いている水田正平(伊藤淳史)が助けてくれましたね。水田が鞠子(相楽樹)に惚れていたこともあって。

 

 

「商品試験」偽装疑惑の犯人は誰か?

前述した、カストリ雑誌『週刊現実』に掲載された「商品試験」の偽装疑惑は、記事のタイトルが「『あなたの暮し』は嘘だらけ!」で、記者が商品試験の結果偽装を商品試験のテスターさんに取材をしていて、そのテスターさんは上から嘘の報告を強要されていたことを明らかにした、というものです。

常子と水田が、雑誌の取材に応じたテスター「中野区 Y・S」なる人物が、実際に自社に登録したテスターの名簿に載っているかどうか調べたところ、該当する人物が見つかりました。テスターの情報が週刊誌に漏れている可能性、週刊誌がテスターと接触して虚偽の証言をさせている可能性が浮上しました。

「あなたの暮し」の編集長である花山伊三次(唐沢寿明)は、そんな詮索は止しなさい、やるべき仕事を変わらずやれば良い、と意に介していません。ところが常子たちはそうはいかないようです。

この雑誌にテスター情報を漏らした人物、つまり裏切り者は、『あなたの暮し出版』の社員「松永亨(石田法嗣)」である可能性が現状では極めて高いです。137話でも仕事に手がつかない様子と、それを水田が気にしていた描写がありました。

カストリ雑誌に情報を提供したのは松永でしょうけれども、それをそそのかしたのは雑誌側ではなく、以前から「あなたの暮し」で酷評されている『アカバネ電器製造』なのでしょう。アカバネの社長「赤羽根憲宗 (古田新太)」は「商品試験」を止めさせるために手段を選ぶなと、部下の「村山健太郎(野間口徹)」と「酒井秀樹(矢野聖人)」に命令を下していて、酒井が動いた結果なのだと思われます。

137話で、赤羽根は「小さな一歩でも踏み出すことが大切だ。同じように何度も繰り返していけばいずれ大きな一歩になる」と妨害工作を諦めるなと部下に発破をかけていました。どうしてその熱意・情熱をより良い製品開発に向けられないのかと、視聴者は総ツッコミをしていたことでしょう。

 

 

「商品試験」の偽装疑惑が『大東京新聞』にも扱われる

「商品試験」の偽装疑惑は、カストリ雑誌で扱われた小さな記事でした。最初こそ小さな風穴でしたが、それが『大東京新聞』の記者である国実恒一(石丸幹二)の目に留まってしまいました。赤羽根としては大きな、そして嬉しい誤算でした。

国実は偽装疑惑に関するコラムを著名な評論家の田村基一なる人物に書いてもらい、それを新聞の記事に掲載しました。『大東京新聞』は全国紙なので情報の伝達やその後の影響力はカストリ雑誌などとは比べ物になりません。

常子たちは一気に窮地に追い込まれてしまいました。編集部には新聞記事に関する問い合わせの電話が引っ切りなしにかかってきています。社員総出で電話対応に追われる中、当の国実から直接常子に電話がかかってきて、常子は大東京新聞本社(?)を訪問することになりました。

 

 

おわりに

「あなたの雑誌には影響力がある」と常子は国実に言われていました。

本当に試験が公平公正に行われているのかを十分に検証されるべきではないか、という提唱に対して、常子たちが真正面から応じることで身の潔白を証明してみせよ、ということです。

以前も書いたと思いますけど、常子たちが自らの身の潔白を証明するためには試験を公開する他ありません。公開試験。ですから、お金はかかると思いますけど、ある意味とても簡単なことです。常子たちが本当に偽装していれば公開試験などできないかもしれません。でも常子たちは偽装していないのですから、やってみせるだけですね。

 

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