NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、2016年7月26日放送の98話では常子たち三姉妹が恩師である東堂チヨと再開を果たしています。
恩師・東堂チヨと再会
ヒロインの常子（高畑充希）たちが創刊した女性向け雑誌「あなたの暮し」は売れ行きが好調のようで昭和22年になって3万部を売り上げるほどになっています。さらに部数を伸ばすべく編集長である花山伊三次（唐沢寿明）が次の号に企画している企画は「住まい」です。衣食住の衣は創刊号に特集していますので次は住ということでしょうか。
ある日、三女の美子（杉咲花）が『あなたの暮し出版』社へと届けられたたくさんの読者からの手紙の中からある人物の名前を見つけます。差出人に東堂チヨ（片桐はいり）の名前があります。東堂チヨは常子たち三姉妹が東京深川に住んでいた頃に通っていた高等女学校の国語の教師です。三姉妹ともお世話になった恩師でもあります。
常子たちは東堂からの手紙に大層喜び、常子は手紙に書かれた住所を仕事で近くに来た流れで訪ねてみることにしました。住所の家に行ってみると東堂がいて常子を暖かく迎え入れてくれましたが、東堂の住んでいる家は親戚の家の片隅にある物置小屋で、内部も家具が最低限の物しか置いておらず殺風景なものでした。家の広さは6畳と言っていましたか。駒込に家があったけど空襲で焼け出されたと言っていたでしょうか。
東堂は現在も教職に就き、100歳まで教師を続けたいと元気な様子でしたが、常子の前で空元気を見せていただけかもしれません。それと東堂には夫がいました。東堂泰文（とうどう・やすふみ、利重剛）といい、書道家だったそうですが、戦争で右腕を負傷し動かすことができなくなっているようです。
三姉妹で東堂の家へ訪問
東堂から次女の鞠子（相楽樹）と美子も家に招待されました。雨の日、三姉妹で再び東堂の家に行くと、夫の泰文だけが家にいてチヨは外へ買い出しに出ているようでした。泰文の招きもあって三姉妹は家の中で待たせてもらうことに。
程なく家に戻ってきてチヨは三姉妹を認めると再会を大いに喜んでいましたが、泰文に呼ばれると家の外へ出ます。泰文はどうして物置の家に客なんか呼んだのか、みっともなくて見せられたものじゃないだろうと言っています。物置ですから表の会話は常子たちにも筒抜けです。今の住まいはここしかないのだから現実を受け止めて、というチヨにこれ以上話すことはないと言わんばかりに泰文は傘を持ってどこかへ行ってしまいました。
チヨが言うには、泰文はかつては社交的な性格で友人も多かったそうです。ところが戦争で右腕の自由を奪われてからは、書道を続けられなくなり性格も変わってしまったそうです。さらに家が焼き出されて物置に住まうようになってからは、家に人を呼ぶこともしなくなったと。
それとは知らずに訪問して申し訳ないという鞠子に対してチヨは、現状を変えたいと思っているから良いのだと、塞ぎこんでいる泰文を変えたいと意気込んでいました。以前のように二人の会話を増やしたいと思っているようです。そのためにはまず居心地の良い部屋にするところからですね、と美子は言います。
東堂夫妻の話を聞いた花山、早速「住まい」の企画と結びつけます。後日、三姉妹と花山と水田正平（伊藤淳史）とで東堂家を訪れ、部屋の模様替えの取材をし、その変化前と変化後のお部屋の様子を取材させて欲しいとチヨにお願いしています。その費用は全て『あなたの暮し出版』が負担するからということです。
チヨは本棚と椅子と机が欲しいと言っています。全て泰文のことを想っての要望です。
『あなたの暮し出版』社員
露天書組合の経理担当者であった水田正平（伊藤淳史）は、昭和22年時点で正式に経理担当として『あなたの暮し』出版に入社していました。発行部数の増加に伴い経理の経験を買われたとナレーションが入っていました。
さらに、岡緑（悠木千帆）という女性社員も加わっています。岡は庶務担当です。98話時点で常子と花山、鞠子、美子、水田、岡の6名ですか。常子たちの母・君子（木村多江）は含まれないはず。
私は村野綾（阿部純子）を雇うかと思っていたのですが今のところまだないです。
おわりに
6畳しかない東堂家に本棚と机と椅子を組み込むことは無理ゲー感が強く、社に戻った常子たちは会議で困窮しています。花山はそれをクリアできれば企画としてはより面白くなると楽しそうです。
会社を出て行った花山は闇市である物を見つけていました。果物箱です。これを組み合わせて家具として利用するのでしょう。レゴのようなブロックを組み立てるように。
気になっているのは週タイトルが「常子、花山と断絶する」なんですよね……怖いです。
