ディスディスブログ

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『スタアの装ひ』は仙花紙なのに高価なため大量に売れ残り、常子は花山伊三次に助言を求めることに - 朝ドラ『とと姉ちゃん』84話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が2016年7月9日放送の84話で、常子たち三姉妹が作った雑誌『スタアの装ひ』が売れ残り、大量に在庫を抱えてしまっています。

 

 

スタアの装ひの売れ残り

www.nhk.or.jp

 

ヒロインの小橋常子(高畑充希)は務めていた「甲東出版(こうとうしゅっぱん)」を退職して、自分で出版社「KT出版」を立ち上げ、常子は自分が文章を書き、上の妹の鞠子(相楽樹)にページの見出しなどを付けてもらい、下の妹の美子(杉咲花)には絵と裁縫の知識を借りて、街にいる米軍将校や外交官の家族の装いをヒントに、女性のお洒落をテーマにした雑誌『スタアの装ひ』を作ります。

早速、闇市で売り始めると自分たちも呼びこみを行ったことで売れに売れ、その日のうちに刷った分は売り切れています。勢いに乗ろうと常子は増刷をして再度闇市へ行きましたが、闇市には『スタアの装ひ』にそっくりな雑誌が数多く並んでいます。『スタアの装ひ』が売れているのを目の当たりにした闇市のライバルたちが雑誌を真似て、より良い紙質で、より安価で展開させています。

常子たちの『スタアの装ひ』は、仙花紙を使っていて直ぐにボロボロになってしまうほど紙質が悪く、他のパクリ雑誌より倍近く価格が高いことから、悪評は瞬く間に世間へ広がってしまい、全く売れなくなってしまいました。

大量の在庫を抱える常子たち。そこへ伯父の鉄郎(向井理)が帰ってくると、すぐにまた出掛けようとします、大荷物を抱えて。どうやら家を出て行くようです。聞くとジーンズ(ジーパン)を売って儲けようとしていたのですが、仕入れのために金を払った後に、元締めがMPに捕まってしまったと言っていたでしょうか。鉄郎は常子たちに今回の失敗で諦めずにもう一度出せ(雑誌を作れ)と励ました後、去って行きました。次は真鶴に行くと言っていたでしょうか。

鉄郎からの励ましを受けた常子は鞠子と美子の方へ向き直り「あと一冊、頑張ってみない?」と持ち掛け、2人もそれに賛同していました。

 

 

仙花紙とは?

仙花紙(屑紙を漉き返した質の悪い紙)で作られていたことから「紙のカスをとって作られた→カス・トリ」雑誌

カストリ雑誌 - Wikipedia

 

『スタアの装ひ』で使っていた「仙花紙(せんかし)」とは何ぞやということでネットで調べてみました。カストリ雑誌のWikipediaを見たところ上記引用部分のように書かれています。「屑紙を漉(す)き返した質の悪い紙」のことだそうです。つまり中古紙のことですね。使用済みの紙(和紙?)を集めて、水に溶かしたものを掬い、簀の上に平らに敷いた後に干して作られたもの紙かと思われます。

カストリ雑誌というと、京極夏彦さんの『百鬼夜行シリーズ』に登場する「鳥口守彦(とりぐち・もりひこ)」を思い出します。鳥口はカストリ雑誌「實録犯罪」の編集記者兼カメラマンです。

 

 

五反田から花山伊三次を紹介される

常子は、かつて勤めていた「甲東出版(こうとうしゅっぱん)」へ出向いて、社長兼編集長の谷誠治(山口智充)や記者兼作家の五反田一郎(及川光博)たちに改善点などアドバイスを求めることにしました。しかし、女性のファッション誌を扱ったことのない甲東出版の男性陣には、女性誌のことなど全くわからないらしく、常子は参考になる言葉は一切得られませんでした。

社を辞して外を歩いていると、五反田がやって来て常子を呼び止め、花山伊三次(唐沢寿明)の自宅の住所が書かれたメモを渡されます。五反田が言うには花山はカット(挿絵)やコピーライティングだけでなく編集者としても優秀な人物なのだそうです。花山は元々帝大新聞の編集長だったと五反田は言っています。五反田が言うには、花山は男性から女性を見ているのではなく、女性側の視点で見ているようだということで、花山からなら何か良いアドバイスをもらえるのではないかということでした。

 

 

おわりに

ということで、次週15週「常子、花山の過去を知る」では、常子が花山の家へ行きアドバイスを聞こうとしますが、花山はそれを突っぱねる展開のようです。どうして花山が出版に関係する仕事から一切手を引いてしまったのか、その理由が明らかになります。

おそらく、花山が出版から手を引いた理由は、戦時中に内務省の仕事として書いていたコピーが、国民を煽って戦争へと炊きつけていた事実を、彼は未だ引きずっているのではないか、と私は想像しています。それによって戦争は長引いたのかも知れず、長引いたことによって大規模空襲や原子力爆弾や地上戦で兵士のみならず大勢の民間人までもが命を失ったと。そういうことが自分のせいだと思っているのかもしれませんね。

何だかんだ何度か会合した末に花山は仕事を引き受けてくれ、『スタアの装ひ』の、仙花紙を使っていること(紙質)や他より価格が高価なこと以外にも、例えば記事やレイアウト、見出しなど内容にも改善点が数多く見つけ、逐一指摘していくのでしょうね。厳しくも優しい物言いで。

また次週からは、奥貫薫さんや勝村州和さんなどが新たなキャストとして登場するみたいです。奥貫さんは花山の妻でしょうか。

 

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