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村野綾のような女性のための雑誌を作るため常子は甲東出版を退社することになりました - 朝ドラ『とと姉ちゃん』81話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が今日2016年7月6日放送の81話で、常子は務めている「甲東出版」を退職していました。

 

 

青鞜(せいとう)

www.nhk.or.jp

 

79話から戦後の復興編がスタートしていて、太平洋戦争が終わり昭和21年へと進んでいます。ヒロインの小橋常子(高畑充希)たちは全員無事、伯父の鉄郎(向井理)を含めた一家5人で暮らしています。ところが、上の妹の鞠子(相楽樹)は職を見つけられず、母の君子(木村多江)と下の妹の美子(杉咲花)は縫い物をしてわずかな収入を得ているだけで、稼ぎ手の一番手である常子も家族をまともに養えているかというと……。

そんな折に、常子の女学校時代からの親友である村野綾(旧姓: 中田、阿部純子)が子供のタイチ(太一?)と共に小橋家を訪ねてきて旧交を温めていました。後に常子はおむつに使うための布を鉄郎からもらい、それを今、綾たちが住んでいる家、といってもあるお宅を間借りしているのですが、へと届けました。ところが、そこで見た綾とタイチ、そして綾の母親の生活は、かつての裕福な家庭のそれとは全く異なる困窮したものでした。

綾は常子に今の家に来て欲しくなかったと言っていたでしょうか。現在の、部屋を間借りしていて、3人暮らすのも精一杯な貧しく生活をしている様子を、裕福な時期の自分たちを知っている常子に見られたくない、ということのようです。

そんな綾ですが、ある一冊の雑誌を取り出して常子に見せていました。それは『青鞜(せいとう)』です。女学校時代に、常子が担任教師だった東堂チヨ(片桐はいり)から借りて読み感銘を受けた、平塚らいてう(らいちょう)が発行した女性による女性のための雑誌です。

綾も、常子や東堂先生から影響を受け、母親に頼んで『青鞜』を手に入れていました。それ以来10年(と言っていたでしょうか)大切にしてきたのだそうです。辛い生活の心の支えになっているとのことです。

 

 

甲東出版を退社

戦争が終わって「甲東出版」の社長件編集長の谷誠治(山口智充)と記者の五反田一郎(及川光博)が復員し、「甲東出版」が再開されることになりました。同じく編集の相田良輔(兒玉宣勝)と富樫隆彦(笠原秀幸)も無事のようですが、相田さんか富樫さんか忘れましたけど、どちらかは療養中とのことでまだ出社できていません。

綾から青鞜の話を聞いて常子はある決意を固めていました。その前段階として鉄郎からもっと金を稼ぐことを考えろと言われたこともありましたが、決意とは甲東出版の退社です。

谷から理由を聞かれた常子は、現状では賃金が十分とはいえず家族を養えなくなること、「女の人の役に立つ雑誌」を作りたいことを答えていました。戦争が終わってどんなことも自由にできる世の中になった一方で、毎日の生活にも苦しむ綾のような女性も未だ多くいることを知ったことで、そういった困窮している女性たちの手助けとなる雑誌を作りたいということでした。

五反田からは、甲東出版の一つの企画としてそういった雑誌を作ればいいのでは? と疑問を持たれましたが、それだと雑誌がどんなに売れても自分のお金にはならないから、自分で出版社を立ち上げて出版したい、と常子は答えています。

常子から理由を聞いた谷は退社を認めて、出版社で失敗してもまた戻ってくればいいと背中を押してくれました。

 

 

おわりに

小橋の家には貯金もそうないみたいですけど、常子はよく退社する決意をしましたね。会社を作るにもお金が必要でしょうし、紙を集めるにしても印刷をするにしても、記事を書いてもらうにも写真や絵を挿れるにもお金は要るでしょうから……どうするのでしょうか。銀行などからお金を借りて、ということなのかもしれませんけど、さすがに見切り発車が過ぎる気がします。

それよりももっと気になったことは、甲東出版の辞め方です。和文タイピストを辞めさせられてからなかなか職に就けない常子を採用してくれた会社に、給料が足りないから辞めると言ってしまうのはさすがにどうかと思ってしまいました。それが理由であったとしても言わない方が良かったのでは、と。甲東出版を辞め自分で会社を立ち上げて、女性のための雑誌を作るためには、お金を稼ぐという理由を出さなければいけなかったのだとしても。

もう少し脚本的にすっきりする辞め方はなかったのでしょうか。このまま甲東出版を辞めて自分の力で本を出版するといっても、結局は花山伊佐次(唐沢寿明)の手は借りる訳で……う〜ん、何だかチグハグ感があるような。それなら、甲東出版の仕事を続ける中で花山との仕事も再開し、花山と仕事を続ける中で常子との信頼感が生まれてきて、花山から新しい雑誌を作らないかと誘われる、みたいな流れの方が良かった気がします。

それと、綾はどうして東京に戻ってきたのでしょうか? 私の見落としだったら申し訳ありませんけど、亡き夫のタヒ後、村野の遺産というか家の資産は全てとは言わないまでも手に入らなかったのでしょうか? さすがにあそこまで生活が困窮する事態には陥らない気がします……。

 

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