平日08:15からNHK総合で放送されている生活情報番組『あさイチ』、2016年4月14日は「ケチャップ」の特集が組まれていました。
スゴイぞ! ケチャップ
2016年4月14日木曜日のテーマは「スゴイ! ケチャップ」でした。NHKネットクラブアンケートによると、約70%の方がケチャップが「好き」と答えていましたが、約40%の方が「ほとんど使わない」とも回答していたということです。「ほとんど使わない」の使用回数は月1-2回以下ですって……確かに、思い返すと私もケチャップをそのくらいの頻度でしか使っていない気がします。番組のアンケートでは、ケチャップは料理の上からかけることにしか使わないとか、味が濃く立って何でもケチャップ味になってしまうとか言われていましたね、なるほど。
ケチャップ王子こと俳優の杉浦太陽さんがケチャップの魅力を存分に紹介してくれていました。ケチャップ王子はケチャップを出汁(だし)として使う技や、塩分を4割もカットする活用法、トマトに含まれるリコピンを効率良く摂取する方法などを教えてくれました。
ケチャップ出汁(だし)の作り方
ケチャップ王子がケチャップ出汁(だし)の使った「ケチャップだし親子丼」の作り方を紹介してくれていました。しかし、個人的には親子丼の前の「ケチャップだし」そのものの作り方により強い興味があり観ていました。
「ケチャップだしの作り方」はフライパンにケチャップ小さじ2杯を入れて弱火で1分弱加熱します。ケチャップが煮詰まったら水カップ1/4を入れます。これだけでケチャップだしの出来上がりです。簡単ですね。
ケチャップだしを作る時のコツは、フライパンで火を入れてケチャップの水分を飛ばすことです。ケチャップの水分を飛ばすことによって酸味も一緒に飛ばせるそうです。炒めものも先にケチャップを炒めておくと角がなくなると仰っていました。
ケチャップだしは昆布だしより旨味とコクが勝る
そもそもケチャップが出汁になるの? と思いますよね。私は思いまいた。番組が慶応義塾大学理工学部の研究室で検査をしてもらったところ、「ケチャップだし」は濃度2%の一般的な「昆布だし」に比べて、旨味とコクが大幅に勝っていました。酸味も強かったです。料理では味の深みをもたせる効果があると。
ケチャップの主原料はトマトです。このトマトにグルタミン酸という成分が豊富に含まれているため、旨味とコクがあるのだそうです。また、トマトを加熱するとグアニル酸という成分が増え、そのために旨味の相乗効果が起こるということでした。
トマトのリコピンをケチャップで摂る
トマトにはリコピンという成分が含まれています。リコピンは抗酸化力が高く、ビタミンEの100倍もあるのだとか。
リコピンの効果は「シミ・シワ予防」「ぜんそく改善」「動脈硬化・がん予防」「男性不妊改善」だそうです。 人間の体内にある活性酸素が細胞を傷つけることで発生する様々なリスクを、リコピンが活性酸素をやっつけることで防いでくれるみたいです。
しかし、普通にトマトを食べているだけでは、効果的にリコピンを摂取することはできないのだそうです。リコピンは細胞の中に蓄えられていて、細胞壁は人間の体内で消化されないため、トマトを普通に食べていてはリコピンの多くがトマトの細胞壁の中に閉じ込められたまま人間の大概へと排出されてしまいます。
より多くのリコピンを摂るには、予めトマトの細胞壁を破壊してリコピンを細胞壁から外へ出してから摂取しないといけません。そこでケチャップです。ケチャップはトマトを潰し加熱調理するして作っていますから、細胞壁が破壊されているためリコピンの吸収率が大幅にアップしています。リコピンは加熱しても壊れません。
さらに、ケチャップなら少量でもリコピンを豊富に摂取できるそうです。番組ではトマト1kgからケチャップ210gが出来ていました。重さ1/5にまで減少しています。つまり、210gのケチャップには1kgのトマトのリコピンが含まれている、ということ。
だからリコピンを摂りたいならケチャップがオススメなんですね。
ケチャップで「減塩」料理
減塩効果については、醤油や味噌の代わりにケチャップを使うことが紹介されています。完全に代わりとして使うのではなく、「醤油や味噌1 : 1ケチャップ」の割合が黄金比率でそれを調味料として使うと美味しく料理も出来て、醤油や味噌を減らした分、4割も減塩できるということでした。
ケチャップを使った減塩料理は「肉じゃが」や「ぶり大根」「きんぴらごぼう」「さばのみそ煮」「豚汁」などがあるみたいです。ケチャップ肉じゃがについては公式Webサイトに材料やレシピがありました。
おわりに
他にも、杉浦太陽さんが考案した「ケチャップだしの親子丼」と、「ケチャップスムージー」も紹介されていました。リコピンは脂溶性のために油と一緒に摂ると吸収率がグンと上がるそうです。スムージーなどヨーグルトドリンクには脂肪分がありますから吸収率を上げてくれるということです。
杉浦太陽さんがケチャップ王子だとは知りませんでした。ケチャップを少しの水で薄めて製氷皿で凍らせた「ケチャ氷」を、子供の頃に考案して食べていたというエピソードまで語られていて、いかにケチャップを好きかがわかりました。俳優として売れる前もケチャップに助けられたと仰っていましたね。
何よりトマトケチャップの出汁ですよ。普通に料理に使えそうで、自宅の冷蔵庫に眠っているケチャップに光が当たったような気さえしました。確実に活用の幅が増えそうです。そういえば先日、『業務スーパー』でホールトマト缶とカットトマト缶を購入したのですが、いずれも使うときはしっかりと潰して料理をした方が、リコピンを摂取することに関して言えば、良さそうですね。試したいです。