ディスディスブログ

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「当たり前にある日常はかけがえの無いもの」と言った竹蔵が倒れたようです… - 朝ドラ『とと姉ちゃん』3話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』が今日2016年4月6日の3話で、「とと」こと竹蔵にタヒ亡フラグが立ちました。

 

www.nhk.or.jp

 

 

叔父・小橋鉄郎(向井理)登場

2話から小橋鉄郎(こはし・てつろう)が登場しています。鉄郎を演じるのは向井理さん。向井さんは朝ドラ『ゲゲゲの女房』で村井茂(ペンネームは水木しげる)を演じていた方ですね。

鉄郎は、ヒロイン常子(内田未来)の叔父で、「とと」こと父・竹蔵(西島秀俊)の弟です。実直な竹蔵とはある意味正反対の性格で、定職に就かず儲け話を求めて全国を渡り歩く風来坊です。2話で常子たち小橋家にやって来て、話を大きくして常子たちを大変動揺させていました。

 

 

ピカッツァ贋作事件

その話とは、竹蔵が家訓のうち「月に一度皆でお出かけをする」を破って、会社のお得意先の接待をすることになり、お得意先の大迫(ラサール石井)が家に持ってきた、立派な額縁に入った絵画に、拗ねた次女の鞠子(須田琥珀)と三女の美子(川上凛子)が落書きをしてしまうんですね。

常子たちは何とか修復しようとするのですが、絵の状態は悪くなる一方で……しかも、その後、絵画を大迫に返さなければならなくなってしまいます。そこへ家にやって来ていた鉄郎が、その絵を見て「これは本物だ」と言うんですね。鉄郎は、その絵の署名は本物のピカッツァで、だとすると価格は1,000円はくだらないと、言っていましたでしょうか。

J・ピカッツァ (J.Picaza) はパブロ・ピカソ (Pablo Picasso) がモデルと思われます。それを聞いた竹蔵は、動揺する常子たちに「安心してください。ととが責任を取りますから」と言っていました。そこまでが2話です。

今日の3話では竹蔵は常子たち三姉妹を連れて大迫の家に行き土下座をし、どんなことをしてでも必ず弁償しますと言っていました。1,000円もの大金(正確に当時の価値でどれくらいの金額になるかわかりませんけど大金なのでしょう)ですが……。ところが竹蔵の謝罪を聞いた大迫は大笑いを始めました。どうやらその絵画はピカッツァの贋作だったようです。偽物。大迫は酔った勢いとはいえ、他所のお宅に贋作を渡したと世間に知られたら恥だと、酔いから冷めて取り戻すことにしたのだそう。

何とか無事に終わるかと思われましたが、竹蔵はピカッツァの贋作を買い取ると言い、10円を出して買い取ったようです。大迫はお金はいらないと言ったようですけど。竹蔵はどうしてお金を出したかというと「世間的には何の価値はなくても、ととにとっては三人の娘が力を合わせて描いた傑作です」という理由からでした。

 

 

とっても大切な一瞬の積み重ね

竹蔵が破った、お出かけをする家訓は後日穴埋めをしていました。残業をしてまで仕事をして時間を作って。

今度は「朝食は家族皆でとること」の家訓を破ってはいけないと、次の日の早朝に会社に行けば間に合う仕事も、前日の夜から出て夜中に仕事をしていました。無理をしています。夜に仕事へ行く支度をしているときに、竹蔵と君子(木村多江)の会話がタヒ亡フラグでしたね。君子は常子の「かか」です。

君子が「家族で過ごすことはいつでもできるじゃないですか」と言うと、竹蔵は「僕はそうは思いません。当たり前にある毎日でもそれはとっても大切な一瞬の積み重ねだと思っています。そしてそれはいつ失うことになるか分からない。明日かもしれないし一年後かもしれない」「当たり前にある日常はかけがえの無いものですから」と返すんですね。フラグ過ぎますね……。

竹蔵と鉄郎は幼い頃に両親を亡くしています。その後は二人で生きてきたそうです。それもあって無理をしてでも家族と一緒にいる時間を大切にしたい、と。

 

 

おわりに

その年の瀬に竹蔵は倒れてしまいました。結核(けっかく)です。当時の結核は労咳(ろうがい)と呼ばれていて、不治の病でもありました。ジブリアニメ『風立ちぬ』のヒロイン・里見菜穂子が結核で亡くなりましたね。

朝ドラ後にNHKで放送されている生活情報番組『あさイチ』で、視界の有働由美子アナウンサーが鉄郎の家族に対する敬語・丁寧語を非常に気に入っているようでした。確かに鉄郎は相手が子供であっても敬語を使って会話をします。鉄郎は作中で、1人の人間として接している、と言っていたでしょうか。

この鉄郎の言葉遣いに、前述の『風立ちぬ』との類似性が見られるなぁと個人的に感じています。主人公の堀越二郎は幼少期に、妹の加代に対して竹蔵のように敬語を使って会話をしていました。加代も二郎に対して敬語でしたね。

『とと姉ちゃん』の2話の時点で時代は大正後期か昭和初期と思われますから、時代的には『風立ちぬ』の二郎の幼少期の方が古いかもしれませんけれども、文化や慣習的にはそう遠くないものがあるはずです。

それにしても竹蔵ねぇ。今週中に亡くなる可能性もありそうですね……金曜日辺りが非常に怪しいです。土曜日には竹蔵の代わりに常子が「とと姉ちゃん」となっていなければ、次週から時代が進められませんから。

 

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