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進学させたいあさの気持ちも、花嫁修業をしたい千代の気持ちもわかります。藍之助は家出っぽい - 朝ドラ『あさが来た』105話の感想

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NHK連続テレビ小説『あさが来た』の今日2016年2月3日放送の105話で、進学させたいあさとそれを望んでいない千代のバトルが続いています。

 

www.nhk.or.jp

 

あさの願いと千代の願い

時は1891年(明治24年)に進んでいます。ヒロインの白岡あさ(波留)は長年の夢であった「加野銀行」を設立して、堺や神戸にも支店を出すほど経営は順調で、新聞に取り上げられるなど、女性実業家として有名人になっています。

夫の白岡進次郎(玉木宏)が社長を務める炭鉱業や紡績業も順調なようです。大阪は進次郎の手がけた紡績会社など様々な産業が急成長して「東洋のマンチェスター」と呼ばれるようにまで発展しているのだそう。

加野銀行では「教場」を設立して社員が商いについて学べる場も作っています。教えるのは元官僚の「へぇさん」こと山崎平十郎(辻本茂雄)で、あさも教場へ通って他の社員と横並びで学んでいます。

万事が順調に見える現在のあさにも懸案はあります。それは一人娘の千代(小芝風花)のことです。

千代は直に進学の時期を迎えるため、学校の先生からあさや進次郎に千代の進路について尋ねられています。あさとしては、自分の進路を自分で決めさせるため、選択肢をより多くした方が良いと考えており、千代が高等女学校へと進学することを望んでいますが、千代本人はそうは思っていません。

千代の願いは、加野屋の大奥様である白岡よの(風吹ジュン)や、若奥様こと頭取の榮三郎(桐山照史)の妻である白岡さち(柳生みゆ)のような「ええお嫁さんになりたい」、なのです。あさの姉である眉山はつ(宮崎あおい)にも憧れを抱いています。

 

藍之助がやって来た

そのはつの長男である眉山藍之助(森下大地)が、突然加野屋にやって来ました。あさに対して藍之助は、加野屋で働かせてもらいたいと言ってきています。

あさは両親からの許可は得たのかと聞きましたが、お婆ちゃん(はつの義母)の眉山菊(萬田久子)からは賛同してもらっているような言葉を返していて、両親からの許可は得られていないようです。

はつや、はつの夫である眉山惣兵衛(柄本佑)からの手紙もなかったため、あさと進次郎は親に内緒で家を出てきたのではないかと疑っています。無下にすると家に戻らずどこかへ行ってしまう心配もありますから、2人は取り敢えず加野屋で預かっておいて、あさからはつにでも手紙を出してみようということになりました。

藍之助は、山王寺屋の坊っちゃんであっても優遇はせず、他と同じく丁稚からスタートさせています。仕事の休憩中、藍之助はへぇさんに銀行で働く人の心構えを伺っていて、へぇさんから「嘘をつかないことが大切」だと教わります。話を聞いた藍之助は表情を曇らせていました。

今日の105話では、あさからの手紙が眉山の家に届けられました。やはり藍之助は両親から加野屋で働くことを認められて家を出たのではなく、家出ということみたいです。菊だけは知っていたみたいですけど。

 

おわりに

当時は、男でも20人に1人いるかどうかしか「上の学校」には行けないそうです。藍之助は本当は進学をしたかったみたいですね。学校では一番の成績でしたが、家の事情で上の学校へは進学できなかった、と進次郎が千代に話していました。上の学校とは旧制中学校ということでしょうか。

あさと千代の諍いは、どちらの気持ちもわかりますね。千代からすれば、性格や価値観の違いもあるでしょうけれども、それ以上に自分にとっては人生初めて通る道を、あさから押し付けるように決められてはたまらないだろうなと。しかも行きたいとは思っていない高等女学校への道を。あさからすれば、自分で人生の大事を決めるためにも、今その下地をしっかりさせたいのでしょう。

ただ、千代は藍之助のように進学したくてもできないのではなく、進学をするのか花嫁修業をするのか、他の選択肢を含めて、ある程度自分で自分の人生を決められる恵まれた境遇にあることを、藍之助との対比をすることで気づき始めているようです。

はつたちの次男、藍之助の弟である眉山養之助(まゆやま・ようのすけ)は、西畑大吾さんが演じていらっしゃいます。同じく朝ドラの『ごちそうさん』で、ヒロイン西門め以子(杏)の次男である西門活男を演じていた方ですね。主計係で海軍に入隊し、戦死した子です。

 

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