毎週土曜日01:05(金曜深夜25:05)より、TBS“アニメイズム”枠にてアニメ『昭和元禄落語心中』が放送されています。
以下、ネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
◉第三話!◉本日、TVアニメ「昭和元禄落語心中」第三話の放送日です! 【MBS】26:40(深夜2:40)〜! 【TBS】26:25(深夜2:25)〜! 【CBC】27:13(深夜3:13)〜! ぜひお見逃しなく!! #落語心中 pic.twitter.com/AgsZDaSc3d
— アニメ「昭和元禄落語心中」 (@rakugoshinju) 2016, 1月 22
◉この後!◉TVアニメ「昭和元禄落語心中」第三話が放送となります! 【MBS】26:40(深夜2:40)〜! 【TBS】26:25(深夜2:25)〜! 【CBC】27:13(深夜3:13)〜! 第三話もご期待ください! #落語心中 pic.twitter.com/NAAzw3rZIB
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2016年1月23日の放送は第3話でした。公式Webサイトを見てもサブタイトルがありません。
イントロダクション
刑務所の落語慰問会で見た大名人・八雲の「死神」が忘れられず、
出所した与太郎が真っ先に向かった先は、寄席だった。
拝み倒して八雲の住み込みの弟子となった与太郎だが、
八雲の元では小夏という女性が暮らしていた。
八雲と小夏には他人が容易に触れられない因縁があるらしく…
というイントロダクションです。ABOUT/STORYページから抜粋しました。作者は雲田はるこさん。講談社の『ITAN』にて連載中、既刊8巻。私は本作を全く知りませんでした。完全な初見です。
『昭和元禄落語心中』第3話
2話からは、与太郎(よたろう)が弟子入りをした「八代目・有楽亭八雲(ゆうらくてい・やくも)」と、彼のライバル?である「二代目・遊楽亭助六(ゆうらくてい・すけろく)」の2人が、七代目・有楽亭八雲に弟子入りするところからの話になっています。過去話。
弟子入りからは、八雲が「菊比古(きくひこ)」、助六が「初太郎(はつたろう)」と七代目・八雲から名付けられていて、当初の実力は菊比古が初太郎に大きく水を開けられているようです。2話では初めてとなる高座で実力差をまざまざと見せつけられた菊比古です。
初太郎は弟子入りのときから落語ができていましたから、そもそものスタート地点が異なりましたし、初太郎のそれは天性のものである部分も多そうですから、菊比古はもちろん、誰とも比べる類のものではないのかもしれません。
学校へ行く前から菊比古は稽古をしていて、学校へ行っていない初太郎がその声で起きて稽古に水を指しています。そこで初太郎は菊比古のらしくない落語に一言言っています。師匠に声を張れと言われてのことのようです。
廓噺と艶笑噺
初太郎が菊比古に言ったことは、声を張る必要のない「廓噺(くるわばなし)」と「艶笑噺(えんしょうばなし)」をやったらどうか、ということです。いわゆる色っぽい噺。三味線とか踊りの所作とかを使う噺もたくさんある、自分には逆立ちをしてもできないけど菊比古なら、と勧めていました。
菊比古は前座噺すらおぼつかないのに、そんなのまだ早いよ、と言っていましたし、それを聞いた初太郎も、だよなぁ、とおちゃらけています。しかし、目の前のことをこなすことに手一杯だった菊比古としては、自分が何に向いているかなど考えもしなかったことのようで、初太郎が菊比古の世界を広げるきっかけをくれたようではあります。
廓噺とは遊郭を扱った噺です。廓とはこの場合は遊郭(ゆうかく)を意味するでしょう。廓や郭は塀などで囲った場所、遊女たちとあれやこれやする○春宿を塀で囲った一角に集めた場所のことですね。艶笑噺とはエロネタの噺のことで「バレ噺」とも言うそうです。
私は落語は全く知らない人間なので、廓噺と艶笑噺はどのようなものか具体的に何を話すのかを知りません。廓の言葉自体は知っていましたし、吉原の話も会話にありましたし、菊比古が顔を赤らめてもいたので、そういう噺なのだろうと想像できましたが。
まだ十代の菊比古には扱える類の噺ではなさそうですけど、確かに彼に合いそうですね。艶っぽいので。
太平洋戦争へ
菊比古は恋人ができたり、勉学に励んだり、落語の修行に勤しんだりと充実した十代を送っていたようでした。しかし、時代は太平洋戦争へと突き進んでいき、影響は落語の世界にも及び、菊比古たちの人生にも確実に暗い影を落とすことになります。
東京から人は減り、七代目・八雲の弟子たちも落語の世界から足を洗い、とうとう菊比古と初太郎だけになっていしまいます。それだけではなく、七代目と初太郎は慰問のために満州へ行くことになりましたし、菊比古と女将さんは七代目の実家に疎開することになりました。菊比古は落語とは縁遠い工場務めをしていましたが、それでも落語が自分から離れることはないようで、自分の人生の一部になっていたようです。
戦争が終わり、菊比古たちは東京へ戻り、周りの師匠たちの図らいで二つ目並の扱いにしてもらい、忙しく座敷を回っています。寄席はまだ再開されていない様子。座敷での実践を積むことによって菊比古の実力は上がって行ったものと思われます。
数ヶ月で戻ってくると言っていた七代目と初太郎でしたが、連絡は途絶えて、戦争が終わっても戻ってこず、引き揚げには時間がかかっているのか、そもそも生きているのかすらわからない状態で、菊比古たちは待っていたようです。
おわりに
2人が満州から戻ってからしばらくして寄席が再開されたようです。何もない時代だからこそ舌三寸の落語家の腕の見せどころだと、初太郎は菊比古に言っていました。落語の時代がやって来ます。
3話の最後に「みよ吉」が登場していました。CVは林原めぐみさん。公式WebサイトのCHARACTERページによると「若かりし頃の八雲と助六の前に突如現れた謎の女性。元芸者」だそう。
顔が八代目・八雲(菊比古)の家に住み着いている小夏にそっくりですから、おそらくみよ吉は小夏の母親になる人でしょう。つまりは助六(初太郎)とみよ吉がデキるということでしょうね。菊比古と取り合いになった末、でしょうか。