ディスディスブログ

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女子ワールドカップ カナダ2015 決勝 なでしこvs.アメリカ合衆国戦の感想。序盤で大量失点…LloydとMorganがやばすぎました

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2015年6月6日-7月5日にカナダで開催されている女子ワールドカップ "FIFA Women's Wordl Cup Canada 2015" は、日本時間7月6日月曜日08:00より日本vs.アメリカ合衆国(米国)の決勝戦が行われました。

 

 

www.fifa.com

 

 

なでしこはノックアウトステージの決勝トーナメントに入ってからスタメンを固定しています。決勝も同じでした。GK海堀あゆみ (18)、DF有吉佐織 (19)、岩清水梓 (3)、熊谷紗希 (4)、鮫島彩 (5)、MF宇津木瑠美 (13)、阪口夢穂 (6)、宮間あや (8)、川澄奈穂美 (9)、FW大野忍 (11)、大儀見優季 (17) 。 () 内は背番号。

なでしこは前半で2枚のカード切っています。前半が33分岩清水→澤穂希 (10)、39分川澄→菅澤優衣香 (15) 、後半が60分大野→岩渕 (16) でした。

対する米国は、Solo (1, ソロ), Krieger (11, クリーガー), Johnston(19, ジョンストン), Sauerbunn (4, ザウアーブルン), Klingenberg (22, クリンゲンバーグ), Holiday (12, ホリデー), Brian (14, ブライアン), Heath (17, ヒース), Rapinoe (15, ラピノー), Lloyd (10, ロイド), Morgan (13, モーガン) です。

 

スコアは3分にLloyd、5分Lloyd、14分Holiday、16分Lloyd、27分大儀見、前半を終えてスコア1 - 4でなでしこが大量リードを奪われています。後半に入って52分Johnstonのオウンゴール、54分Heathに得点が入り、トータルスコア2 - 5でなでしこが米国に敗れました。米国の優勝、日本は準優勝です。FIFA選定のMOMはハットトリックを決めたLloyd。

 

序盤から両サイドがズタボロにやられていました。特に宮間と鮫島の日本の左サイドを序盤に攻略されたのは痛かったです。2人とも守備が軽く、ポジショニングも良くないので、米国に狙われました。

センターバックの岩清水も狙われていました。岩清水は163cmと身長が低く、ボディコンタクトも強くない、足も速くないとあって、LloydやMorganの餌食に……3点目でしたっけ、失点につながるクリアミスもあって前半途中で下げられてしまい、ベンチで泣いていました。辛かったでしょう。海堀もポジショニングのミスがありましたが……。

岩清水だけでなく、なでしこ守備陣はLloydやMorgan、特にLloydを捕まえられず、バイタルエリアをガンガン使われていました。サイドでも優位に立たれて、引っ張られて真ん中も空けられて……セットプレイでもLloydをフリーにするシーンが散見されました。せっかくボールを持っても無理な縦パスからボールを奪われ、ポジションを整える前にゴール前まで運ばれて、というシーンがいつくもありましたし……なでしこが後手後手に回されていました。

観客の9割が米国人だそうで、米国は試合前からメンタルで優位に立っていましたし、フィジカル(スピードとパワー)でも優位でしたし、テクニックでもなでしこと同等かそれ以上でした。例えるなら、イングランドのフィジカルに、なでしこの技術を持たせたような、まさにチートなチームです。

加えて、なでしこはボール保持時にミスパスが多かったです。今大会はファーストステージ(グループステージ)からずっとそうでしたが、決勝でも出ていました。これまではミスからピンチを招いても、相手選手がパスミスやシュートミスをしてくれていたので大事には至らなかったですけど……米国は見逃してくれませんでした。

序盤のサイドの攻略、セットプレイについても、米国はしっかりと日本を研究していたように見えました。一方のなでしこは米国の研究をしていたのか……してはいなかったように感じられます。佐々木則夫監督は試合の前日練習の全てをメディアに公開していたくらいですからね……対策を講じるより自分たちのプレイを出し切ろうということなのかも知れません。

佐々木監督の采配、特に選手交代に関しては今大会、非常に冴えていました。しかし、米国戦は混乱したのか、理解できない交代がありました。それは2人目の川澄→菅澤の交代で、これは悪手でした。それまでなでしこで最もチャンスを創出していたのが川澄だったことから、彼女を欠いて大きな攻め手を失ってしまったように見えました。

4失点後、得点を取るためセンターフォワードの枚数を増やし、菅澤の高さと決定力に期待したのでしょう。しかし、結果的にこの交代が、なでしこの選手たち自らが言ってきた最大の特長であるパスサッカーを半ば捨てて、放り込みに走らせてしまったような……そういう残念な采配でした。米国相手に放り込みは無謀です。

菅澤はたまにサイドで起点になったくらいで、期待していた高さで相手と競るシーン自体あまりありませんでしたから、効果的な投入かと言われると否でしょう。川澄に怪我でもあったのでしょうか? 足首をアイシングをしていたのでその可能性は高そうです。

岩清水を交代させた後のフォーメーションも、解説の方が練習でも見たことがないものだと言っていたくらいですから、おそらく緊急のフォメを敷いたのでしょう。この辺りも、佐々木監督たちが米国対策・Lloyd対策をしていたかが怪しいと感じられる部分です。

澤に関してはさすがでした。やはりバロンドーラーは違う、と感じさせます。攻守両面でボールへの嗅覚・危機察知能力が素晴らしく、身体を張れますし、間違いなくチームの要になっていました。昨日書いているのですが、やはり澤は初めから出しておくべき選手でした。

 

 

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佐々木監督はワールドカップ後も続投するみたいですけど、ここで退くのが一番良いのではないでしょうか。決勝戦の準備段階で試合を甘く見ているように感じられること、決勝戦の采配も気にはなりますけど、一番気になることは前回大会から世代交代をほとんどできなかったことです。監督として世代交代ができないことは大きなネックになるのでは、と感じられます。個人的には今大会で一度チームを解体する必要があるのでは、と。

 

何だかんだ書きましたが、準優勝は本当に立派なことです。ちょっと米国が強すぎました。米国とドイツとフランスの三カ国の力は他より頭一つ二つ抜けている感があります。なでしこはワールドカップの前回大会が優勝で、オリンピックが準優勝、そしてワールドカップ今大会が準優勝ですから、素晴らしい結果だと思います。ここは拍手を贈りたいです。お疲れ様でした。

この記事は試合直後に書いているため冷静に書けていない部分があります。不快な思いをされた方がいましたら、申し訳ありません。

 

 

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